イ・スンギ
イ・スンギ
ことしでデビュー10周年を迎えるイ・スンギがバレンタインシーズンを迎え、2月9日(日)、千葉・幕張メッセ イベントホールにて、2014年待望の日本コンサート「LEE SEUNG GI REQUEST STAGE~Valentine’s~」を開催した。

イ・スンギ の最新ニュースまとめ

 2009年から日本でコンサートを開催してきたイ・スンギだが、今回は初の試みとして、ファンからのリクエスト曲を中心としたステージが展開され、イ・スンギが愛を込めて届けるスペシャルな内容に。

 最近では、「Miss A」のスジと共演したドラマ「九家の書~千年に一度の恋~」や、ベテラン女優4人とクロアチアを旅したトラベルバラエティ「花よりお姉さん」などでも人気で、マルチエンターテイナーとして活躍中だが、今回のコンサートを通じて、観客を曲の世界観へと一気に引き込む表現力豊かな歌声やステージングで、あらためて歌手イ・スンギのすごさを見せつけた。

 今回の公演は8日と9日、2日間開催する予定だったが、8日は関東甲信を中心に記録的な大雪に見舞われ、急きょ公演が中止に。この日もまだ会場付近は、真っ白な雪に覆われていたが、日本だけでなく韓国やアジア地域から来たファンで開演前から長蛇の列が。会場はあっという間に客席が埋まり、寒さも吹き飛ぶほど、熱気に満ちあふれた。

 そんな中、いよいよ開演。DJの井手大介とYumiが登場し、会場の雰囲気を温めた後、デビュー曲「僕の女だから」のエレクトリックバージョンで幕を開けた。ステージを覆った幕に薄らとシルエットが浮かび上がると同時に幕が落ち、赤く光る電飾ジャケットに身を包んだイ・スンギが現れると、会場は割れんばかりの大歓声。イ・スンギはダンサーと一緒にシャッフルダンスを披露し、続く「誰も」もエレクトリックバージョンで激しく歌い踊り、早くも首筋にはすがすがしい汗がキラリ。会場も一気にヒートアップした。

 イ・スンギといえば、トレードマークの甘美なバラード。黒系のスーツに白シャツというシックな雰囲気の衣装に着替えて登場したイ・スンギは「戻す」を伸びのある甘い声で歌った後、「日本の皆さんこんにちは。本当に本当に会いたかったです」と日本語でのあいさつに続き、「皆さんご存知の通り、昨日は皆さんにお会いできなくて、とても悲しかったですが、皆さんもそうでしたよね?もう一度ここまで来てくださって心から本当にありがとうございます。その感謝の気持ちを歌で、後悔のないように精一杯お届けしたいと思います」と力強く宣言すると、会場からは大きな拍手が起こった。

 引き続き、バラードナンバーから2ndアルバムの収録曲「叫んで見る」、3rdアルバムのタイトル曲「優しい嘘」をしっとりと歌い上げたイ・スンギ。日本で初めてファンと会った2009年1月のことを振り返り、当時と比べると、大きな会場で大勢の観客を前にしていることに、「いやぁ、あの頃に比べると、僕すごく人気が出たってことですよね(笑)。皆さんのおかげです」とジョークを交えながら、バラエティーで磨かれた楽しいトークで、ファンの笑顔を引き出す。

 「今回のコンセプトはバレンタインです。バレンタインを控えての皆さんとの出会いなので、とてもワクワクしています。その気持ちをこの曲を通してお届けします」と「チェバル」をアコースティックバージョンで。「アコースティック調の曲を歌うときは、いつも緊張します。ロックとは違って、ボーカルの繊細さがきちんと伝わっているような気がして、とても緊張してしまいます」というイ・スンギだが、切ない恋心をつづった歌詞を情感たっぷりに切々と歌い上げる姿、歌声に観客は大いに酔いしれた。

 また、「今回日本に来て、こんなに寒かったのは初めてじゃないかと思いました。おまけに雪もたくさん降りましたし。個人的に冬は好きだったんですけど、もう一度考え直すべきだなと思いました(笑)」と話し、会場の笑いを誘った後、「次の曲はバレンタインにぴったりの曲だと思います」と「結婚してくれないか」をアコースティックバージョンで。客席からは手拍子が起こり、ファンも一緒に歌う声が会場に響き渡り、楽しい雰囲気に包まれた。

 ここで再びDJ の井手大介とYumiも登場。今回、リクエストステージということで、イ・スンギがこれまでに発表した93曲の中から、ファンが選んだベストランキングを20位から発表。意外な曲も続々とランクインしていたからか、発表のたびに「この曲も好きなんですか?」と驚くイ・スンギ。すでにここまでで歌った「戻す」は9位、「僕の女だから」は6位にランクインし、3位の「僕たち別れよう」まで発表されたところで、「ランキングには入っていないけど、聴きたい曲ありますか?」と会場に問い掛けると、3rdアルバムの収録曲「ハッピーエンド」をリクエストする声が。すると、サービス精神満点のイ・スンギは「さわりだけ歌いましょうか」とレコーディング以来一度も歌ったことのないというこの曲を即興で歌い、レアな曲を生で聴けた観客も拍手喝采で大興奮となった。

 そして、残る2曲の発表へ。1位と2位は何かと聞かれ、「正直に言うと、昨日知ってしまいました(笑)。知らないふりをして答えようかと思ったんですが、そういう演技ができないので」と正直に話すお茶目なイ・スンギにファンもキュンキュン。このへんが愛されキャラたる所以なのだろう。

 2位となったのはドラマ「九家の書」のOSTで、イ・スンギが作詞作曲した「最後の一言」。ただ、イ・スンギはこの曲の作曲に心残りがあるそうで、「今度作曲する機会があれば、ステキな曲をお届けすることを約束します。実はすでに何曲か作曲しているんですが、日の目を見るかどうかは…(笑)。この曲を聴きながら、ドラマのことも思い浮かべてください」と、スクリーンに映し出されるドラマの映像をバックに熱唱。客席に投げキスをし、ファンをメロメロにしたイ・スンギは「僕が作詞作曲した曲を選んでいただいてありがとうございます。今後ドラマに出演するたびに、僕がOSTを作詞作曲しなければというプレッシャーを感じてしまいます(笑)。これからも頑張ります」と笑顔を見せた。

 栄えある1位は「最初のようにあの頃のように」。「個人的にこの曲が1位になるとは思っていませんでした」と驚くイ・スンギは「最初にこの曲のデモテープをもらったとき、僕が歌わなきゃと思いました。冬、特にバレンタインにぴったりのワクワクする曲なので好きです。バレンタインを前に、皆さんと一緒にワクワクしたいと思います」と優しい歌声とキュートなダンスでファンを魅了。会場のあちこちから「かわいい~」の声が上がり、リクエストステージは大盛り上がりで終了した。

 後半はイ・スンギらしさが全開の熱いステージ。女性ダンサーとのセクシーなダンスで、客席から悲鳴が上がった「もういないから」や、毎回恒例のトロット(韓国の演歌)タイムでは、今回もスパンコールの派手な衣装で登場し、「昭陽江の乙女」などをノリノリで熱唱し、会場を盛り上げたイ・スンギ。熱気そのままにロックタイムに突入し、ステージを縦横無尽に駆け回りながら、「花のように」やドラマ「僕の彼女は九尾狐」のOST「どうかしてたんだ」などをパワフルに歌い上げ、会場の盛り上がりは最高潮に!

 ラストのチョー・ヨンピルの曲をカバーした「旅に出よう」でも弾けまくり、ファンも一緒に踊ったりジャンプしたり。会場が揺れるほどの熱気、歓喜の渦に包まれ、赤いテープがキラキラ舞う中、楽しい時間はあっという間に終わりを迎えた。

 アンコールでは、ピアノと共に現れたイ・スンギが「僕たち別れよう」を弾き語りで披露。イ・スンギの息遣いもしっかり聞こえるほど、ファンは息を殺してうっとり聴き入った。そしてフィナーレは、「僕の女だから」を客席も一体となって大合唱。最後まで大きな声で声援を送ってくれるファンに、イ・スンギは「いつもこのようにいらしてくださってありがとうございます」と感謝し、「デビュー10年にして公演が中止になったのは昨日が初めてでした。だから、昨日はずっと気分が良くなかったし、今日も重い気分でした。それでも、皆さんの顔を見ると、パワーが出ます。だから歌手を続けていきたいし、皆さんと一緒に歩んでいきたいと思いました。これからもずっとこのように応援してください。これからの10年も、ずっと皆さんのそばで一生懸命頑張っていきます。日本の皆さんありがとうございます。また会いましょう!」と満面の笑みで大きく手を振り、会場は感動と興奮のるつぼとなって、幕を閉じた。

 前日の分まで思いを乗せて、最後の最後まで走り切って全力投球したイ・スンギ。ドラマやバラエティーでの彼もいいが、やはり音楽を通じて、思いやメッセージをドラマチックに表現し、観客に強烈な余韻と感動を残しながらも、MCでは観客とフレンドリーに接し、観る者をどんどん惹き込むコンサートは格別だ。次はどんなステージで楽しませてくれるのか、また会える日を楽しみに待ちたい。



[MV] Lee Seung Gi(이승기) _ Last Word(마지막 그 한마디)




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