ファン・ジョンミン の最新ニュースまとめ
撮影前、スーパーマンは過去の人、ソン・スジョンは現代人だと考えたという。昔の人は皆ああだったに違いないと思えば、スーパーマンはさほど特別な人物には見えなかった。当然すべきことをしているだけなのに、今の時代の人たちはそんな心を失って生き、むしろ他人を助ける行動を恥ずかしがっているだけだと考えれば、ソン・スジョンという役が難しいものとは感じられなかったという。「誰かの善行について、観客が考えるであろうことを考えればいいと、最初は簡単に流れようとしたんですが(笑)。でも、わたしがそれでは観客に伝えるべき映画のメッセージが崩れてしまうと思ったんです」。
ソン・スジョンは、現代人の目で見ればおかしなものに映るような善行をする男を最初は病人扱いするが、徐々にその真心を知り、彼の痛みを理解する。物語は軽く始まり、中盤以降に重みを増していく。シナリオを最初に読んだとき、メッセージや伝えようとする方法が軽くないところが気に入ったという。「その生きたメッセージが、ファン・ジョンミンという俳優、チョン・ユンチョル監督に出会ってどう作られていくのか気になって」、香港・フランス合作映画『ブラッド ザ・ラスト・ヴァンパイア』の撮影を終えたばかりにもかかわらず、合流を即決した。海外での活動に追われ国内活動は多くはないが、女優としての基本活動領域は韓国で、韓国で認められてこそ応援の力を得ることができると語る。
数多くの広告に出演し、栄光でもあれば負担でもある“CMクイーン”というタイトルを持つチョン・ジヒョンに対する役者としての評価には、厳しい目が向けられる。興行に失敗すれば批判にさらされることにもなるだろう。本人はそのあたりについてどのように思っているのか話を向けると、余裕ある自然な答えが返ってきた。
「わたしは何でもうまくやりたいし、その分野で認められたい。『スーパーマン~』で映画を辞めるわけでもないですし。大衆と同じ時代を、同じ人生を一緒に生きる女優でいたいと思っています。年を取って成熟して、だんだん良くなっていけるのでは。女優として年齢を重ねるのはうれしくて美しいことだと思います。どんなことを言われても、どんなに叱咤(しった)されても平気。基本生活に忠実でありたいし、基本的に、自分のことをよく見つめるすべを知らなければ」。そう語る彼女はおそらく、絶えず自分自身を振り返り見つめてきたのだろう。
幼い頃から悪い欲というものがなかったといい、「それが心をからっぽにするということだけど、私は幸いなことに、ごく自然にそうして生きてきた」というチョン・ジヒョン。これから先の長い人生もそのように生きていけるか、誘惑に打ち勝つことができるかは分からないが、それさえも負担に思うべきではないと話す。
今回の作品のメガホンを取ったチョン・ユンチョル監督は、チョン・ジヒョンにとってスーパーマンだったという。「こんなことを言うのも何ですが、初めて、自分で演技をしながら恥ずかしいと思いませんでした。最善の努力をしたし、何か感じるものもあった。でも、そのために簡単に笑うことができなくなってしまっていたら、監督が“何かをやろうとするな。ただ笑え”と言ってくれたんです」。
映画の中の“スーパーマン”を、観客たちはどう受け止めるだろうか。撮影するうちに自分の中でスーパーマンの意味が変わっていったように、観客にとってもそうであってほしいというチョン・ジヒョン。たくさんのメッセージを向けられ、「だからどうしろと言うんだ?」と思うかもしれないが、一番大切な人は自分自身だということを改めて感じる機会になってほしい、自分が少し動くだけで世の中も変わるんだということを伝える、気持ちのいい物語として感じてほしいと語った。
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