キム・ユンジン=14日、ソウル(聯合ニュース)
キム・ユンジン=14日、ソウル(聯合ニュース)
「女性たちが事件を引っ張っていく映画でも、興行成功が可能だということを見せたいと思いました。女優たちの力を、です」――。

キム・ユンジン の最新ニュースまとめ

 映画「ハーモニー」の28日封切りに先立ち、主演女優のキム・ユンジンがインタビューに応じ、作品出演の動機などを語った。女性刑務所で合唱団が結成され舞台に立つまでを描く映画で、彼女は合唱団結成に大きな役割を果たすホン・ジョンヘを演じた。

 制作者のユン・ジェギュン監督からジョンヘ役を初めてオファーされた時は、多少ためらいがあった。話がやや陳腐で、メッセージが強すぎるという理由からだ。しかし、シナリオが何度か修正され内容が斬新になり、さらにベテラン女優のナ・ムニらのキャストが決まると、「悪くない映画になりそうだ」と思い直し、出演を決めた。

 何より、女性たちがドラマを引っ張っていく点が魅力的に映ったという。キム・ユンジンがこれまで出演した映画は、男優に囲まれていることが多かった。そのため、「女性が大勢集まって撮影をするのはどんな感じなのか期待があったし、『ハーモニー』を通じ、女性たちの映画もうまくいくんだ、ということを示したかったんです」。

 ジョンヘは、心に傷を抱えながらもうわべは明るいキャラクターだ。「セブンデイズ」など彼女のこれまでの作品とは異なり、感情をやや過剰に表出する。彼女も「ちょっとオーバーな演技をしてみたかった。これまで見せてきたトーンで演じれば、この映画をは暗くて見られたものじゃないと思った」という。 

 キム・ユンジンは10歳の時に両親とともに米国に移民した。女優となり、米人気ドラマ「LOST」シリーズなどに出演した彼女を、韓国では「ワールドスター」とも呼ぶ。最近、海外に進出する国内スターも増えているが、彼らへのアドバイスを求めると、「そんな資格はありません。10本くらい映画出演したならともかく」と笑って遠慮した。

 渡米した当初は、自分が白人だったら良かったのにと考えた。しかし、中学校に上がり偶然ミュージカルと出会ったことから、彼女は変わった。日ごろは口下手でも、舞台ではあたりかまわず英語が飛び出し、自信がついた。舞台に立つ自分、自信を持つ自分の姿を好きになり、「アイデンティティを見つけた感じがした」。

 その後、ニューヨークの芸能専門学校に進み、往復4時間近い距離を通った。娘が役者になることを歓迎していなかった両親は、そのうちあきらめるだろうと考えていたが、彼女は根性で3年間の学業を終え、そして今に至るまで、女優という人生をひたすら歩み続けている。

 「ただ一日一日を一生懸命生きるのが最上の道」と考えるキム・ユンジン。世界に羽ばたくことを夢見る学生へのアドバイスを求めると、「夢は大きく持つことが大切です。若いときにたくさん失敗することも必要でしょう。まずはスタートすることが重要。ぶちあたってしまった時には助けてほしいと手を伸ばすと、意外に助けてもらえるものです。どうせ夢見るなら、大きな夢を持ちましょうよ」。
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