仁川空港では検疫を強化、発熱がみられる子どもが検査を受けている=28日、永宗島(聯合ニュース)
仁川空港では検疫を強化、発熱がみられる子どもが検査を受けている=28日、永宗島(聯合ニュース)
【ソウル28日聯合ニュース】豚インフルエンザへの感染が疑われていた51歳の韓国人女性について、疾病管理本部の李鍾求(イ・ジョング)本部長は28日に会見し、検査の結果、「推定患者」と診断されたと発表した。
 「推定患者」は、インフルエンザ感染の疑いがある患者のうち、A型ウイルスが発見され、感染の可能性が高いと推定される患者。H1、H3インフルエンザについては陰性のため、現時点で感染と確認はできない状態。感染が確認されると「確診患者」となる
 疾病管理本部によると、この推定患者は19日からメキシコ南部を旅行し26日に帰国後、37.7度の発熱と咳、鼻水などの症状が出たため、自ら保健所に届け出た。感染源はメキシコシティ国際空港からこの患者ら一行が乗った車の運転手と推定される。
 同本部は、患者を指定病院の陰圧病室に入院させ経過を見ているが、現在はほぼ症状は見られず、合併症の可能性もないという。患者の検体は現在最終的な検査を進めているが、これとは別に、米疾病対策センター(CDC)にも検体を送り診断確定を依頼している。逆転写ポリメディアラーゼ連鎖反応(RT-PCR)、ウイルス培養検査、中和抗体検査のうち1つ以上の方法でウイルス感染が確認されれば、感染確認と最終判定される。国内での診断結果は、早ければ2週間後に出る見通しだ。
 同本部はまた、この患者と同じ飛行機を利用した乗客と乗務員315人全員に対し、インフルエンザの症状がないか調べている。特に、患者から半径2メートル以内の席に座っていた8人、患者と同じ建物に住む40人には抗ウイルス剤「タミフル」を投与した。
 李本部長は「感染が疑われる患者が追加発生する可能性はある」としながらも、このインフルエンザはSARS(重症急性呼吸器症候群)に比べ感染速度は速いが危険度は低いとの見方を示した。
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