カンボジアで拷問死の韓国人大学生　無言の帰国＝現地で解剖後火葬

【仁川聯合ニュース】カンボジアの犯罪組織に拉致され、拷問された末に死亡した韓国人大学生の遺骨を乗せた大韓航空機が２１日午前、仁川国際空港に到着した。

　遺骨は警察庁の関係者を通じて遺族のもとに届けられる。

　この大学生は７月１７日に家族に「博覧会に行く」と伝えてカンボジアに渡航。現地の犯罪組織に監禁されて拷問を受け、８月８日に山中に止められた車の中で遺体が発見された。

　現地警察が遺体を解剖した際にはあざや傷など拷問の跡がみられたが、韓国警察は前日に現地で行われた合同解剖の結果、臓器などに損傷はなかったと明らかにした。

　正確な死因は今後韓国で予定されている組織検査や薬物・毒物検査、両国で行われている捜査の結果などを総合して判断される見通しだ。

　大学生の遺体は８月から２カ月以上プノンペン市内の寺院に安置されていたが、韓国警察とカンボジア捜査当局が前日に合同解剖を行った後に火葬され、直ちに韓国に送還されることになった。

　今回の事件をきっかけに韓国人を狙った犯罪に対する韓国国内の世論が高まったことから、カンボジア当局も異例の早さで遺骨の送還に協力したものとみられる。