2月4日にソウルでサムスン電子の李在鎔会長、オープンAIのアルトマンCEOと3者会合を開いた孫氏=(聯合ニュース)
2月4日にソウルでサムスン電子の李在鎔会長、オープンAIのアルトマンCEOと3者会合を開いた孫氏=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長が韓国のサムスングループや現代自動車グループのトップなどを米国に招いたことが15日、関係者の話で分かった。韓国財界の要人らはSBGが米オープンAIなどと米国で進める人工知能(AI)インフラ整備計画「スターゲート」に関連し、孫氏と協力策を議論するほか、米国と関税交渉を進める韓国政府のサポートを行うものとみられる。

 14~15日の日程で東京で開催中の「韓米日経済ダイアログ(TED)」に出席しているサムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)会長や現代自動車グループの鄭義宣(チョン・ウィソン)会長は、そのまま米国に向かう可能性があるという。

 SKグループの崔泰源(チェ・テウォン)会長も16日に米国に向かうといい、LGグループの具光謨(ク・グァンモ)会長も訪米するとの見方が出ている。

 韓国政府は大統領室の金容範(キム・ヨンボム)政策室長と金正官(キム・ジョングァン)産業通商部長官が16日に米国との関税交渉の詰めの協議をするためワシントンを訪問すると発表しており、2人の米国訪問は財界トップらの訪米と重なる。

 関税交渉を巡っては、米国が韓国に対する相互関税を25%から15%に引き下げ、韓国は総額3500億ドル(約52兆9000億円)の対米投資を行うことなどで合意したが、資金の具体的な運用方法について隔たりをみせている。

 交渉が難航する中、韓国を代表する企業のトップらが米国を訪れ、投資計画の細部案を提示することで韓国政府の交渉を後押しする可能性が取り沙汰されている。

 8月にワシントンで開かれた韓米首脳会談の前にも李氏や鄭氏、ハンファグループの金東官(キム・ドングァン)副会長などが現地入りして、米国との交渉をサポートした。

 サムスングループとSKグループは先ごろ、オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)の来韓に合わせ、スターゲートに協力するためのパートナーシップを結んだ。

 両グループはスターゲートに必要な半導体メモリー「DRAM」の調達に協力するほか、データセンターの建設や新技術の開発でも協力することを確認した。

 これに伴い、韓国の企業トップらが孫氏との会合でスターゲートを巡る協力を具体化し、半導体や電力、資本、運営など分野での新たな協力案を模索するとの見方が出ている。

 会合の場所はトランプ米大統領の私邸「マールアラーゴ」があるフロリダ州のリゾート地「パームビーチ」とされる。トランプ大統領の参加は不透明ではあるものの、孫氏とトランプ氏の関係性や会合場所を考慮すれば、サプライズ登場する可能性もある。


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