大統領室庁舎で記者会見を行う魏聖洛・国家安保室長=15日、ソウル(聯合ニュース)
大統領室庁舎で記者会見を行う魏聖洛・国家安保室長=15日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安保室長は15日、記者会見を開き、カンボジアで多数の韓国人が拘束されていることについて、「(現地当局の)取り締まりで検挙された韓国人犯罪容疑者約60人の早期送還に優先順位を置いている」として、今週末までの送還を目指す考えを明らかにした。

 カンボジアではこのところ、韓国人を狙った誘拐や監禁などの事件が相次いでいる。李在明(イ・ジェミョン)大統領は14日の閣議で、「何よりも被害者を保護し、迅速に国内に送還しなければならない」として、「迅速かつ正確、確実に対応してほしい」と指示した。

 カンボジアに拠点を置くボイスフィッシングなどの犯罪組織には多数の韓国人が監禁されており、一部は組織の犯罪行為に関与したとして捜査当局に拘束されている。監禁されている国民の救出には時間がかかるため、カンボジア政府が身柄を確保した国民の送還から急ぐ方針だ。

 魏氏によると、カンボジアではさまざまな国籍の約20万人が詐欺組織に入っており、全世界を対象にしたオンライン詐欺が行われている。韓国人は約1000人が所属しているという。

 最近、カンボジア当局の取り締まりで数千人が摘発されており、1000人以上が中国人で、韓国人は63人だったという。

 カンボジア政府は検挙した韓国人については、韓国政府に身柄を引き渡す方針という。魏氏は「カンボジアは私たちとの協力を避けていない」として、「カンボジアという国や国民に対し、不必要に否定的な認識を持つことは避けてほしい」と呼びかけた。

 両国政府が合意した捜査当局によるタスクフォース(TF)に関しては、カンボジア側20人と韓国側4人で構成するとして、犯罪組織に監禁されている国民の救出も急ぐ考えを示した。


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