世界が見るK‐コンテンツ...多文化卑下の空振り”注意報”
世界が見るK‐コンテンツ...多文化卑下の空振り”注意報”
K-コンテンツがオンライン動画サービス(OTT)プラットフォームなどを通じて素早く拡散され、「グローバルコンテンツ」としての地位を獲得しているが、変わらず文化感受性が足りないという批判が出ている。李在明(イ・ジェミョン)大統領が公言したK-カルチャー市場300兆ウォン時代を開くためには、K-コンテンツ制作よりも繊細で精巧なアプローチが必要だという指摘だ。


[K-コンテンツブームに冷水を浴びせるMBC「月まで行こう」]

最近、MBC新金土ドラマ「月まで行こう」は、ティザー映像にインドの宗教的象徴であるビンディーをおでこにつけアラブ風の衣装を着て、ハワイのフラダンスを踊る場面が込められ人種差別騒動が起きた。

映像が公開されたのち、一部海外視聴者たちの間で中東文化圏に対する尊重が足りないという指摘が提起された。SNSでは、「私たちの文化を嘲弄している」という反応も出ている。騒動が拡散されると制作陣は、「他の文化圏に対する立場を考慮できない部分があった」とし、「これからこのような部分にもう少し繊細に慎重さを期し、不便さの無いよう注意を傾ける」と謝罪と一緒に映像を削除した。

このような出来事は初めてではない。SBSドラマ「ペントハウス3」では、黒人文化を戯画化したキャラクターで批判され、JTBCドラマ「キング・ザ・ランド」はアラブ王子を好色家にしたキャラクターで描写し国際的批判を買った。Netflixシリーズ「スリナム」は、実際の国家であるスリナムを麻薬密売が行われる不敗国家と表現し、現地政府から抗議された。

キム・ホンシク大衆文化評論家は、「韓国ドラマが海外では簡単に接することのできるコンテンツになり、様々な文化圏を尊重する態度が必ず必要だ」とし、「言語、衣装、事件など文化的象徴を扱うときはより繊細なアプローチが必要だ」と強調した。

ある制作会社関係者も、「過去には性別・宗教中心に検討したとしたら、今は台本の企画・検討段階から文化感受性を基準に敏感な要素を事前に点検する」とし、「事前に法的問題まで考慮する場合が増えている」と伝えた。


[K-コンテンツがより成長するには…文化感受性を持たなければ]

K-コンテンツはグローバル制作会社OTTプラットフォームなどとのコラボレーションを通じて速く拡散されている。最近tvNを通じて韓国内で初公開されたAmazonプライムビデオ「バタフライ」は、韓国コンテンツの変わった位相を象徴的に見せた事例だ。この作品ではキム・テヒ、キム・ジフン、パク・ヘスなど韓国俳優たちが出演し、韓国を主要背景にした韓国ドラマ特有の情緒を入れた。

これはAppleTV+「パチンコ」mNetflix映画「K-POPデーモンハンターズ」のように海外制作会社が主導し、韓国俳優と物語が中心のグローバルコラボレーションの流れとなっている。総括制作会社であり主演を担う韓国系アメリカ人俳優ダニエル・デイ・キムは「5~10年前まででも韓国に対する関心が今ほど高くなく、スタジオがこの作品を行わなかっただろう」とし、高まったK-コンテンツの位相を代弁した。

K-コンテンツの影響力が大きくなり、文化的責任感も大きくなっていることが専門家たちの見解だ。特にK-コンテンツの場合、輸出品を越え文化交流の中心に立っているという点で作品の企画段階から多様な文化的視点を反映させなければという指摘だ。

鮮文大経営学科のキム・ヨンヒ教授は「変わらず”私たちが作り私たちだけが見る”という内需中心の視点に留まっていては、K-コンテンツブランドにそぐわず信頼を失う」とし、「政策と流通を越えビジネス観点で文化的脈絡を深く分析し、反映しなければならない」と強調した。
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