シン・スンフン の最新ニュースまとめ
アルバムは7枚連続でミリオンセラー、10枚目のアルバムまでの販売総数は1500万枚、10年間にわたり音楽チャートの1位を最も多く記録した歌手・作曲者、数多いコマーシャルオファーがあったにもかかわらず出演はゼロ。地方のカフェ街でギターを片手に歌う無名歌手だった男が、“バラードの皇帝”と言われるようになった。チョ・ソンモ、ソン・シギョンらが“シン・スンフンのバラード世界”に魅了され、その後を追っている。
これほど長くファンに愛され続けるのは、悲しく切ないメロディーに、愛と別れ、悲しみをつづった詩をのせ、特有の美声で歌い上げるから。だが、2006年に10枚目のアルバムをリリースした際、シン・スンフンは「その声が私の最大のネック」と発言し、次回作での音楽的な変化を予告した。その11枚目のアルバムの発表を前に、シン・スンフンは3枚のミニアルバムを連続リリースするプロジェクト<Unexpected Twist>を企画した。最初のミニアルバム『Radio Wave』が7日に発表される。
6日にソウル市内でリリース記念のミニライブを行った彼に会うと、「選択ではなく記述される歌手になりたい」と口を開いた。「最も切ないバラードを歌う歌手は」という記述問題に、「シン・スンフン」と答えてもらえるよう、18年間バラードだけを歌い続けてきたと。また同時に、以前から、いつか音楽的変化をするべく準備してきたのだと打ち明けた。「ターニングポイントは結婚ではなく、10枚目のアルバムだと考えていました。発展のためには自己破壊、逸脱が必要だった。1人で実験するよりも大衆に評価してもらいたかった」と説明する。変化を試みる背景には、18年続く“シン・スンフンの世界”にファンが飽きてしまうのではという心配も含まれているようだ。音楽にも時代別のテーマがあり、移り変わる時代に、これまで追求してきたような切なく悲しいバラードは似合わなくなったと分析する。
自作曲6曲が収録された初のミニアルバムには、これまでのカラーを排除した、確かな変化が感じられる。「シン・スンフンらしい」と言われないため、数え切れないほど鍵盤をたたき、ギターを弾いた。典型的な韓国的メロディラインは排除し、モダンロックやアイルランド・ポップス、ブリティッシュ・ロックなどのスタイルを追求した。作詞を手がけたのは1曲のみ、ボイスカラーはシンプルを心がけた。
では、“シン・スンフンのバラード世界”は完全に捨てたのだろうか。
「また今の自分を作ってくれた音楽の世界に戻るでしょう。でも、悲しく切ない、ではなく、一味違うスタイルのバラードに戻らないと。今は、既存のジャンルの破壊ではなく、自分の中の音楽的な枠、思考を破る過程にすぎません」
18年間、フルアルバムだけをリリースしてきたシン・スンフンにとっては、ミニアルバムを出すというだけで冒険だ。彼はアルバムを“ボルト”に例える。フルアルバムが100個のボルトでしっかり締めたものだとすれば、ミニアルバムはやや緩めてあるもの。「完璧に締め上げたものは衝撃で崩れることもあるが、少し緩くすることで衝撃を吸収する融通性ができるでしょう。満足感でいえば日ごろの70%ほどになるが、心には余裕があります」
9枚目のアルバム以降、作詞をしなくなったことついては「恋愛が遠い昔のことになりすぎて、感覚がなくなったのは確か」と言葉を濁しつつ、再び詞を書くタイミングを見計らっているという。連作ミニアルバムには自身の考えが大いに反映されると紹介。この世のあらゆる人たちの“プラトニック・ラブ”をアルバムに込めたいのだと語った。
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