<W解説>韓国のネット通販サイトで「護身用品」が検索上位に挙がっている理由(画像提供:wowkorea)
<W解説>韓国のネット通販サイトで「護身用品」が検索上位に挙がっている理由(画像提供:wowkorea)
今月21日に韓国・ソウル市内で発生した通り魔殺人事件を受けて、身の安全に不安を感じる人たちが護身用品に高い関心を示しているという。聯合ニュースなどが伝えた。インターネット通販では、催眠スプレーの一種である唐辛子スプレーをはじめとする護身用品の検索や購入が急増しているという。

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事件は21日午後2時ごろ、ソウルの地下鉄・シンリム(新林)駅近くで発生した。「新林駅4番出口付近で何者かが人を刺して逃げている」との通報を受けて現場に駆け付けた警察が男(33)を現行犯逮捕した。この事件で1人が死亡、3人が負傷した。現場は駅近くの商店街で、周辺は学生などが多く住む場所。

朝鮮日報の報道によると、容疑者の男は同駅4番出口付近から約140メートルのところを行ったり来たりしながら犯行に及んだ。初めに出口前で電話をしていた男性の背中を刃物で複数回刺した後、一旦は路地裏に逃走。その後、路地で出くわした通行人に向かって凶器を振り回し襲い掛かったという。

目撃者の一人は同紙の取材に「男は、通りがかりのカップルのうち男性の背中を刃物で刺した」と話した。

容疑者の男は令状審査に出席するためにソウルの警察署を出る際、報道陣に対し「とてもつらかったからやった。申し訳ない。反省している」と話した。また法廷に入る前には「私は役に立たない人間」とも語った。男は警察に身柄を拘束される際にも「生きていたくない。思い通りにならない」などと叫んだとされる。

韓国メディアによると、男は前科3犯で、少年部(家庭裁判所の一部門)に送致されたことが14回ある。高校卒業後、これまで主に日雇い労働者として働いてきたという。

専門家は、今回の事件を「劣等感からくる通り魔犯罪」と分析した。ハンギョレ新聞の取材に応じたキョンギ(京畿)大学のイ・スジョン教授(犯罪心理学)は「今回の事件は被疑者の『ハンディキャップ』と密接に関係している事件」とし、「社会的に適応しているように見える若い青年に対して自身の怒りを表出した反社会的犯罪」と分析した。その上でイ教授は「凶器を繰り返し振り回していること、犯行後に隠れていないことを考えると、刑罰に対する恐れがなく、社会化が不十分な姿勢が見える」と指摘した。

事件は市民に衝撃を与えており、現場の路地で10年以上店を営んでいるという人はハンギョレの取材に「この路地の店のほとんどは自動ドアなので、入ってくる人を止めることもできない。誰が入ってくるかわからないので、みんな怖がっている」と話した。

事件後、模倣犯が出てきかねないことが懸念されている。24日には、事件が発生したソウルの新林洞で女性を殺害するという内容の投稿がオンラインコミュニティサイトにあり、警察が捜査に着手した。韓国メディアによると、サイトには凶器の購入リストが写った写真とともに「水曜日に新林駅で韓国の女性20人を殺す」と記されていた。

市民に不安が広がる中、事件後、護身用品への関心が高まっているという。朝鮮日報によると、事件翌日の22日に、ネット検索大手ネイバーの通販サービス、ネイバーショッピングのトレンドチャートで、20~40代が最も多く検索したキーワードは「護身用品」だった。今回の事件では、20代、30代の男性が被害に遭ったことから、女性だけでなく、男性も関心を高めている。

ニュースで今回の事件を知った20代の男性会社員は、聯合ニュースの取材に、護身のために唐辛子成分入りのスプレーを購入したことを明かした。男性は職業がサービス業で、不特定多数の人と接することから、今回、護身の必要性を感じたという。男性は聯合の取材に「力の弱い女性や子供、高齢者が襲撃されるケースは多いが、今回は男性ばかり襲われ、驚いた」と話した。

ネイバーショッピングでは唐辛子スプレーのほか、3段式の警棒、スタンガンなども検索上位に挙がっているという。

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