政府ソウル庁舎で会見を行う韓国国務調整室の朴購然第1次長=16日、ソウル(聯合ニュース)
政府ソウル庁舎で会見を行う韓国国務調整室の朴購然第1次長=16日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国国務調整室の朴購然(パク・グヨン)第1次長は16日、東京電力福島第1原発の処理済み汚染水の海洋放出を巡る記者会見で、5月に日本の現地へ派遣した視察団が2013年から昨年までに発生した汚染水を浄化処理する多核種除去設備(ALPS)の不具合を確認したと明らかにした。不具合は設備の腐食のほか、前処理設備のフィルターや排気フィルターの問題など計8件という。

 朴氏は韓国原子力安全技術院(KINS)が、視察団が確保した不具合関連資料を詳しく分析していると説明。「定期点検項目、設備維持管理計画なども検討し、ALPSの長期運営可能性を確認する」との方針を示した。

 韓国政府は処理済み汚染水の海洋放出を巡る会見を15日から毎日行うと発表している。

 朴氏は野党などが「日本政府を代弁している」などと批判していることに関し、「ファクトと科学的事実に基づいて説明するため、このような場を設けた」として、「趣旨を歪曲(わいきょく)したり中傷したりすると、科学的に事案を検証し国民の安全に問題がないよう取り組んでいる関係者の士気を低下させる可能性がある。場合によっては侮辱になりかねない」と指摘した。そのうえで、「政府はこれまで通り、汚染水放出計画について確実な安全性検討を行い、日本政府が責任ある姿勢で汚染水処理に取り組むことを引き続き求めていく」と強調した。


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