映画「時の香り」「20世紀のキミ」…映画界にも花咲く20世紀の感性(画像提供:wowkorea)
映画「時の香り」「20世紀のキミ」…映画界にも花咲く20世紀の感性(画像提供:wowkorea)
「Y2K」感性をしっかり狙い撃ちした青春メロ映画が、今年の下半期に次々公開を控えている。

キム・ユジョン の最新ニュースまとめ

「Y2K」とは、年を意味する「Year」+数字の「2」+1000を意味する「Kilo」が結合して生まれた言葉で、1990年代末から2000年代初頭の時代的雰囲気とファッション、文化のことだ。世紀末を控えた混乱と自由が支配した「世紀末の感性」とも呼ばれる。最近レトロファッションの再流行で急浮上した「Y2K」がZ世代(1990年後半から2015年頃までに生まれた人々)の熱狂を呼び起こし、最近の歌謡界など大衆文化全般のトレンドになっている。これに合わせたように、当時の時代的感性を描いた映画が注目されている。Netflixでの公開を控えた「20世紀のキミ」と、22年ぶりにリメイクされて生まれ変わった「時の香り~リメンバー・ミー~(原題:同感)(以下、「時の香り」)」だ。

2作品共に、Z世代の青春スターたちが主人公を務め、自分たちが経験したことのない世紀末の感性を新たに描き出すという共通点を持っている。

来る21日に公開するNetflix映画「20世紀のキミ」は、1999年生まれの子役出身女優キム・ユジョンが主人公だ。「20世紀のキミ」は、ある冬の日、1999年の記憶が収められたビデオテープが手元に届き、当時17歳の少女だったボラ(キム・ユジョン扮)が親友ヨンドゥ(ノ・ユンソ扮)の初恋をかなえるために恋のキューピットを買って出ることで起こる初恋観察ロマンスだ。

キム・ユジョンは「私は1999年生まれなのでその時代をよく知らないが、映画を通してその時代の愛し方を感じて、たくさんのことを学ぶことができた」と作品の魅力を説明した。

当時、10代だったバン・ウリ監督がメガホンを握った。バン・ウリ監督は「幼い頃、友達とやりとりした交換日記から始まった映画。世紀末の雰囲気を出そうと精魂込めた」と話した。その時代の通信手段だったポケベル、流行っていたスニーカーブランド、よく食べた米菓子など、時代を反映するために小物のディテール一つ一つに気を使ったという。

来月16日の公開を控えた映画「時の香り」は、2000年に公開されたキム・ハヌルとユ・ジテ主演の同名原作をリメイクした作品だ。1997年生まれの俳優ヨ・ジングと1999年生まれのチョ・イヒョンが、22年ぶりに、原作とは違う初々しく爽やかな感性で新たな魅力を披露する予定だ。「時の香り」は、1999年を生きる95学番(1995年入学生)大学生ヨン(ヨ・ジング扮)と2022年を生きる21学番(2021年入学生)大学生ムニ(チョ・イヒョン扮)が、古い無線機を介してコミュニケーションすることで起こる話を描いた。

世紀末感性を扱うという点では原作と同じだが、ヒロインの時代的背景を2022年に設定したことで、最近のZ世代が共感できるポイントを設けた。ヨ・ジングは「99年当時と今の22年と、自分と同世代の人たちの特性がとてもよく描かれていて驚いた」と打ち明けた。

専門家たちはこのようにコンテンツにも「Y2K」ブームが起こっている理由を、世紀末に10代を過ごし大衆文化に夢中になった人々が大人になって、今やコンテンツを作る制作者や、購買力を持った主要消費層に成長したからだと話す。

ユン・ソンウン映画評論家は「Y2K感性は、その当時10代だったX世代に思い出をプレゼントし、アナログを体験したことのないZ世代には一種のファンタジーを提供している。2作品が世紀末を背景にZ世代スターを主人公にしたのは、世代の違う視聴者のニーズをどちらも満たすことができる賢い選択」だと分析した。
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