「韓国渓谷殺人」被害者は最後まで死を考えていた=韓国(画像提供:wowkorea)
「韓国渓谷殺人」被害者は最後まで死を考えていた=韓国(画像提供:wowkorea)
韓国渓谷殺人事件の被害者ユン某氏(当時39歳)が死亡前にイ・ウンヘ容疑者(31)からガスライティング(心理的虐待)された過程で、死ぬ直前までトンネル・ビジョン(Tunnel Vision)の症状を示していたという専門家らの意見が出された。

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25日検察は裁判の争点であるユン氏の死亡前の心理状態を検証するため、インチョン(仁川)大学のイ・ジヨン教授(相談心理専攻)とキョンギ(京畿)大学のイ・スジョン教授(犯罪心理)から意見書を受け取り裁判部に提出した。

イ・ジヨン教授は、「ユン氏の自己像と自己概念が、円満な対人関係を築くときとは異なり、イ容疑者に会ってからは極度に意味がなく価値のない人として変化したようだ」とし、イ容疑者とユン氏が道具・手段的な関係を結ぶようになったと分析した。

特に、ユン氏がトンネル・ビジョンの症状を示していたと推測した。トンネル・ビジョンとは、極端な選択(自殺)だけが唯一の方法だと信じるようになるもので、そのほかの思考ができなくなる。これは自殺しようとする人に現れる現象だ。

そして、度重なるイ容疑者からの金銭的な要求にユン氏が臓器密売を試みる内容を記したり自殺を暗示させるメモを残していた事実を根拠に挙げた。

イ・スジョン教授は4月に検察に提出した意見書で、「イ容疑者の金銭喝取により債務不履行者になったにもかかわらず、ユン氏はイ容疑者に絶えず謝り、求愛行為をした」とし、「自身の状況に対する客観的な判断が不可能になっていた」と分析した。

また、「こうした(心理的)状況ならば、イ容疑者の(渓谷に)飛び下りろという言葉に盲従した可能性が高い」と強調した。

検察は26日に開かれる11次公判を控え、2人の教授を証人として呼び、イ容疑者のガスライティングに対する裁判所の証拠認定の判断を求める計画だ。

一方、イ容疑者側の弁護人は、「加害者と被害者を相手に直接心理検査をせずに出した分析は信ぴょう性に欠ける」とし、「証拠の採択に同意しない理由」と反発した。
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