鈴木監督は「アンニョンハセヨ(こんにちは)」と韓国語であいさつした後、同作品が初めて海外で上映されることに感謝を示した。木村拓哉も「こんにちは、木村拓哉です。お会いできてうれしいです。映画『HERO』をよろしくお願いします」と韓国語であいさつし、会場からは歓声が上がった。以下は一問一答。
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―空港でファンから熱烈な歓迎を受けたが、韓国にこれほど多くのファンがいると知っていたか。ドラマ『HERO』も韓国内でよく知られているが、映画の興行は成功すると思うか。
木村「(この作品は)ドラマを映画化したもので、韓国でもケーブルチャンネルで紹介されたと聞いている。テレビは日常生活の中で見るものだが、スクリーンで見れば感じるものはもっと大きいと思う。わたしたちが作った1隻の船がどこまで航海できるかは、皆さんにかかっている。韓国でも封切られることになったが、観客数よりも、劇場に足を運んでくれた観客がどれだけ気分よく帰れるかが重要だと思う。また、金浦空港や釜山空港で韓国のファンが大歓迎してくれ、本当にありがたく思っている」
―ドラマと映画の違いはどういったところか。
木村「テレビはスタジオで、映画は映画用のセットで撮影するというだけで、さほど変わりはない。キャラクターも6年前にテレビで演じたものと変わらない。主人公の久利生(くりゅう)は時代や環境にかかわらず常に同じ姿勢を見せる、それがこのキャラクターの魅力だ」
―韓国人俳優に対する印象、“映画大国”と言われる韓国についてどう思うか。また、『HERO』を釜山で撮影した理由は。
鈴木「韓国は確かに映画大国だ。釜山ロケの際、釜山は映像都市、映画都市だということを感じた。撮影にも大変協力的で、映画に対する理解の深い国、都市だと思う。釜山をロケ地に選んだのは、東京では息が詰まるのでゆとりのある場所を探していたため。ほかにも候補地はあったが、釜山が気に入った」
木村「ドラマのスケジュールが日本では考えられないほどタイトだと聞いているが、韓国人俳優は男性も女性も表現力や集中力が優れている。肉体的、精神的にもすばらしいと言うしかない。それから、韓国の女優はどうしてそんなに皆さん美しいのか(笑)」
―作品中、チョングクチャン(納豆鍋)が食べられないというシーンが登場するが、実際に食べたことはあるか。韓国料理の中でもこれを選んだ理由は。
木村「詳しく内容を話すことはできないが、食べたことはない」
鈴木「最初はほかの料理を考えていたが、名前が長くて覚えられない。木村が繰り返し発音しなければならないが、聞いてみると難しいという。代わりにチョングクチャンにしてみたら、名前の感じがいいというので決まった。臭いについては知らずに(笑)名前で決めた」
―イ・ビョンホンが特別出演したが、選んだ理由は。短い出演だったがその評価は。
鈴木「登場時間が短いので存在感のある人が必要だった。日本でも人気が高く、候補者の中でも彼しかないと考えていたほどだ。映画に実に真剣に取り組む人で、自分も男なので“笑顔がすてき”とは言えないが、本当にかわいらしい面がある。もっと長く仕事してみたい俳優だ」
―2001年のドラマ、2006年の特別編、今回の映画と、6年の歳月を経て同じ役を演じたことにはどのような意味があるか。
木村「自分の仕事は何かを表現するということだが、そうした面で自分は恵まれている。久利生というキャラクターは時がたっても魅力を感じさせてくれるが、これほど魅力的でなければ演じるのも大変だったと思う。それぞれ6年間違う仕事をしていたが、今回会ってすぐに昔に戻れた。スタッフもいい人たちで、皆に感謝したい」
―<カンヌ国際映画祭>にも出席したことがあるが、カンヌと釜山の違いは。
木村「カンヌは場所や気候などが良かった。<釜山映画祭>には初めてだが、韓国料理はフランス料理よりずっとおいしい。食事も重要な要素でしょう(笑)。また、言葉は違っても髪や肌の色が同じで、韓国の人には親しみを感じる。<釜山映画祭>にも親近感を感じている」
―今後はどのような役柄に挑戦したいか。
木村「すでに次回作の撮影に入っている。その次に何をやるかはまだ分からない。監督とはいつも、頭のなかの想像やイメージについて話をしている。蛇口をひねれば水が出てくるように、いろいろな役を演じたい。まっすぐ進む人間、ちょっと違う道を歩く人間と、イメージの世界を広げていきたい。監督とこれからも仕事をして、皆さんにも魅力的な世界観を見せることができたらと思う。また、自分にはできないことをしている人間が魅力的だと思うので、特殊な能力を持っている人を演じてみたい」
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