イ・ジョン の最新ニュースまとめ
1999年秋、テクノブームに沸く韓国音楽界に殴りこみをかけ、“テクノの女王”として君臨した歌手がいる。当時、若干19歳の新人だったにも関わらず、彼女は衣装から小道具まで、周囲の反対も押し切って、自分自身をプロデュースした。初めて音楽番組に出演した時、彼女は李朝時代風の衣装に大きな扇子を持ち、小指にマイクをつけてデビュー曲を熱唱。さらに“鬼気せまる”という言葉がふさわしいほどの激しいダンスで、視聴者の度肝を抜き、一気に脚光を浴びることとなった。
彼女の名はイ・ジョンヒョン。NHKで放映中のドラマ『美しき日々』で、歌手志望の少女・セナを演じている女優、といえば分かりやすいだろうか。『美しき日々』では、どん底から必死にスターを目指す少女を熱演しているが、イ・ジョンヒョン自身は、芸能・芸術に理解のある家庭で育てられ、名門・中央大学映画学科に在籍するサラブレッドである。
1996年、映画『つぼみ』で女優としてデビュー。精神を病んだ少女を迫真の演技で演じきり、“気”のある女優として注目を集める。1999年、GoofyやチョPDといったアーティストのプロモーションビデオに出演し、独特のダンスを披露したことから、音楽業界でも話題になり、ついには自分も歌手デビューすることに。
デビュー曲『来て』で同年の新人賞を受賞。続いて発表した『変えろ』では、サイバー風の衣装で手の甲にマイクをつけ、激しく腕を振り回す振り付けでインパクトを与えた。同曲は、2000年の総選挙のテーマソングにも使用されるなど、その人気は社会現象になるほど。ある時は軍服にサーベルを持ち、ある時はクレオパトラのようなエジプト風の衣装で、またある時はお人形風の衣装とダンスで・・・と、一曲ごとにコンセプトにこだわった演出で、リリースする曲すべてが話題となり、今や、韓国音楽を語る上で欠かせない存在となっている。
『美しき日々』を見るときは、彼女の迫真の演技とともに、ぜひ吹き替えなしの歌声に耳をすませてみてほしい。
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