「最初にキャスティングの話を受けた時、映画に迷惑をかけないか本当に心配しました。(笑)」ようやく新人(?)の名札を取った女優キム・ジス(34)は、20代の役柄は今回が最後になるはずと明るく微笑む。

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キム・ジスは第11回釜山国際映画祭の開幕作であり、個人的には3作目の映画出演作である『ノートに眠った願いごと』(監督:キム・デスン/制作:映画セサン)で、28歳の明るい女“ミンジュ”役を演じた。

内容の重いデパート崩壊事故を素材にしたこの映画で、ミンジュだけは秋の陽射しのように明るく爽やかだ。ミンジュは全国各地を旅行し紹介するドキュメンタリーPDで、司法研修生ヒョヌ(ユ・ジテ)とはもうすぐ結婚を控えている。しかし、彼女は1995年6月29日、忘れもしない、そして、もう二度と起きてはならない残酷な事故で、暗黒の空間に埋められ、愛する人を思いながら命を落とす。

「以前の『チャーミング・ガール』のチョンヘや『ロマンス』のユンヒに比べれば、ミンジュはとても明るい子です。陽射しみたいな。純粋でキレイなミンジュは、まるで自然みたいなキャラクターでした。私の任務は、観客にミンジュのそういうイメージをそのまま見せることでした。むしろ感情が沸き起こる強いキャラクターよりも、ミンジュみたいなナチュラルなキャラクターを演じるほうがもっと大変でした。すごくプレッシャーがありました」

昨年『チャーミング・ガール』で映画デビューしたキム・ジスは、一気に映画界が注目する“キツネ”として浮上した。15年目のベテラン女優の映画デビュー作であったため、「演技に驚いた」という賛辞は当然のように思えるが、キム・ジスがデビュー作で見せた演技は、本当に驚くべきものだった。それだけでなく、女優飢饉に喘ぐ忠武路(チュンムロ)に、30代女優キム・ジスの登場は、新しい可能性を超えて頼もしい存在となっている。

キム・ジス自身もそんな現象をよくわかっている。彼女は「30代、40代女優が活躍する場があまりない」と切り出したあと「韓国映画で個性豊かな男性キャラクターは多いが、女性キャラクターは特にやることがない」と昨今の韓国映画制作状況を伝えた。またキム・ジスは「一生主役だけを演じられない状況で、個性ある女性キャラクターが増えれば、韓国映画も発展できると思う」「そういう次元から、映画現場でも女性制作者や監督をはじめ、女性スタッフたちの数が今よりももっと多くならなくちゃ」と主張する。

キム・ジスは『ノートに眠った願いごと』に続き、映画『愛するときに話すこと』(監督:ピョン・スンウク/制作:オブジェクトフィルム)の公開も控えている。この映画でデザイナー役に変身する彼女は「次は今とまた違ったキャラクターを披露することになる」と、次回作のキャラクターを説明した。この作品の相手役はハン・ソッキュが演じる。ユ・ジテに続き、ハン・ソッキュと呼吸を合わせる感想については「『8月のクリスマス』『接続』『春の日は過ぎゆく』などのラブロマンス映画で、ずば抜けた演技を見せた俳優たちで、その活躍をたくさん見てきた」と賞賛を惜しまなかった。

最後に、結婚については言葉を惜しんだ。「まだやるべきことが多くて…」というキム・ジスは「今年はもうすでに遅いし、来年には考えてみたい」と結婚計画を説明した。

「あまりに映画だけに集中しているのではないか」というと、「十数年もドラマをやってきたんだから、もっと映画を撮らなくては」と笑う。次の作品はやはり映画になる予定だとか。だが、いつでもホームグラウンドに戻る準備は出来ているようだ。彼女は「たまに、目まぐるしく忙しいドラマの現場を思い出す」「いい役柄があれば、ドラマ出演もしてみたい」と伝えた。


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