韓国産業通商資源部と関税庁が2日までに発表した資料によると、韓国の今年の対米貿易黒字は11月までで181億ドル(1兆8543億円)となり、昨年1年間の黒字額152億ドルをすでに上回った。
対米黒字は2004年の141億ドルから2008年には80億ドルまで縮小した。その後再び増加に転じ昨年は過去最高を記録した。今年は現時点ですでに2年連続の過去最高更新が確定している。
米国勢調査局などの集計によると米国の貿易赤字に韓国が占める割合は、2010年は1.6%、2011年は1.8%、2012年は2.3%、今年1~9月は3.3%と上昇を続け、中国、日本、ドイツなどに続き8番目の規模となった。
韓国の経常黒字が10月に95億ドルと過去最高を記録する中、対韓貿易赤字が拡大する米政府は韓国に対しウォン切り上げや経常黒字縮小の圧力を強めている。
米財務省が10月末に議会に提出した報告書では、対韓経常収支の黒字幅を縮小する必要があり、ウォンが経済のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)より2~8%過小評価されていると指摘した。
韓国政府は米国の要求は受け入れず、外国為替市場の急激な変動を緩和しウォン高による悪影響が及ぶのを防ぐという現在の政策方向を維持する姿勢だ。
韓国銀行(中央銀行)の金仲秀(キム・ジュンス)総裁は先ごろ、韓国の経常黒字はウォンが過小評価されているためだとする指摘は不適切として、米政府の主張に事実上反論した。金総裁は「韓国の経常黒字の大部分は新興国から得たもので、対欧米や対日本ではむしろ赤字だ」と強調した。
これに対し新韓金融投資の研究員は報告書で「(米国の立場からすると)中国・日本・ドイツに加え韓国にも通貨切り上げ圧力を加える可能性が十分にある」と指摘。「韓国政府は為替市場介入を通じ輸出経済力悪化に対する懸念を減らすしかない」とした。
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