<b>高い視聴率に勢いづき、原作小説も売上倍増</b>
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30%の視聴率で、人気街道を突っ走るKBS2ミニシリーズドラマ『海神』(原作:チェ・イノ/脚本:チョン・ジノク/演出:カン・イルス)が、メディアとジャンルの限界を超え、視聴者たちの文学や歴史への関心を触発している。
『海神』インターネット掲示板で進められている、原作小説とドラマの差についての論争と、実際の統一新羅時代の史料との違いに対する論争などは、ドラマに限定されていた視聴者の関心を、文学や歴史へと自然に移行させた。ストーリー中盤を過ぎたドラマ『海神』のインターネット掲示板では、ドラマと原作のチェ・イノ作家の小説『海神』の違いに対する視聴者たちの熱い論争が繰り広げられている。ドラマの内容が原作小説と果たしてどのような違いがあるのか、という視聴者の初歩的な関心のためだ。
チャン・ポゴ(本名・弓福/クンボク)の紆余曲折の幼年時代と、ソル・ピョンと出逢うまでの過程はほぼ脚本家の創作で、チャン・ポゴの成人後から原作に忠実であると、演出のカン・イルス監督は伝えている。ドラマはドラマで面白いが、視聴者の関心はドラマから小説のほうに移ってしまった。このため、原作『海神』も、時ならぬ特需の恩恵を受けている。小説『海神』(全3巻)の出版社ヨルリムウォンは、「去る2003年1月に初版4万部を出版してからドラマ『海神』が始まる直前まで、22ヶ月でおよそ8万部が売れたが、ドラマが始まった昨年11月から今まで3ヶ月ちょっとの間、5万部を超える販売部数を記録した」と、ドラマが原作小説の売上に大きな影響を及ぼしている事を認めた。『海神』もまた、先に放送された歴史ドラマ『許浚(ホ・ジュン)』『商道(サンド)』と同じように、ドラマの後光で原作小説も興行隊列に仲間入りを果している。
『海神』の視聴者たちの関心はここに留まらず、実際の歴史の中のチャン・ポゴと、ドラマのチャン・ポゴの一致について、また、当時の実在人物に対する評価など、歴史的な部分にも及んでいる。たとえば、ドラマでチャン・ポゴが武寧(ムリョン)軍小將になるきっかけとなった“イ・サドの乱”について、視聴者たちは熱気を帯びた討論を続けている。
「イ・サドという人物が本当にドラマに出てくるような否定的な人物だったのか?」「イ・サドは高句麗の流民の末裔で、斎はその祖父イ・ジョンギが起こした国」など、よく知られていない歴史的事実について視聴者たちは掲示板で議論している。もっとも激しく論じられているのは歴史歪曲。視聴者たちは「このドラマが私大主義に偏って、高句麗流民の歴史(斎)をこき下ろしている」という意見に対し賛否論争が繰り広げられている。ある意見ではこのイッシューを東北工程※と関連付けて、イ・サドをもっと肯定的に描くべきだったとしているほどだ。
このように、ドラマが、小説はもちろん、歴史にまで視聴者の関心を移すほどのパワーをもつ理由を、ドラマのある制作関係者は、「ドラマが、放送という特殊なメディアに縛られたジャンルではなく、文学・歴史などの幅広い分野を収斂し、また別の分野にも影響を及ぼすほど制作規模や影響力の面で優秀なジャンルとして認められているためである」とし、今までよりずっと高まったドラマの地位を実感させた。
※東北工程とは、東北辺境歴史と現状系列研究工程の略称。中国が推進している東北辺境地域の歴史と現状に関する研究プロジェクトで、中国国境の内側で起こった全ての歴史を中国史とするため2002年から始められ、高句麗史の歪曲など大きな問題を起こしている。
CopyrightsⓒHerald Media & etimes Syndicate & wowkorea.jp
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