野村証券は30日、韓国政府の2023年度予算案について報告書を出した(画像提供:wowkorea)
野村証券は30日、韓国政府の2023年度予算案について報告書を出した(画像提供:wowkorea)
野村証券は30日、韓国政府の2023年度予算案について報告書を出し「緊縮財政を維持するのが難しい経済環境が予想され、GDP(国内総生産)対比の赤字比率も政府の予想より大きいだろう」と展望した。

野村証券は「新政府の長期財政政策は、新型コロナウイルス感染症の大流行当時に行なわれた拡張的基調から緊縮財政に戻ることを目指している」とし「長期的には韓国政府が “健全財政”基調を続けるのは難しいだろう」と予想した。

つづけて「(韓国政府の)攻撃的な目標は達成するのが難しいだろう」とし「人口の高齢化のような長期的で構造的な問題以外にも、景気沈滞・住宅市場危機のような中期的逆風の可能性がある」と見通した。

韓国を含めたグローバル成長の沈滞は企業と家計所得に打撃を与えるおそれがあり、これにより政府の税収が予想より少なく増加したり、または減少する可能性がある」と説明した。

韓国政府は、来年度の国税収入をはじめとした総収入を625兆9000億ウォン(約64兆2200億円)とし、ことしの本予算より13.1%増加するものと予想した。

野村証券は「成長の鈍化により政府が低所得層への支出を増やし、中小企業から財政的支援を提供するよう圧力を受ける可能性がある」とし「住宅市場の沈滞も税収減少へとつながっていく」と指摘した。

また「全般的に政府の新予算案は健全な長期財政を続けるという意図を明確に示したが、緊縮財政の短期逆風が懸念される」とし「韓国の来年度におけるGDP対比の財政赤字比率は、韓国政府の予想(2.6%)より大きい2.9%ほどになるだろう」と見通した。

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