「大連日本風情街」をめぐって、ネット上では様々な「うわさ」が飛び交っている。「大連市は市街地に60億元(約1020億円)も投資して日本風情街を作り、日本企業だけに出店を許可している。売っているのも日本の商品だけだ」「日本風情街は当時の旅順口(日露戦争の戦場)に作られた」などがそれだ。
「大連日本風情街」は8月25日に営業を開始してから、世論の強い批判にさらされている。インターネット上では、巨額の公的投資で「日本風情街」を建設したことが中国国民の感情を傷つけることや、大連市が過去に日本から大きな被害を受けた都市であることを踏まえた批判が相次いでいる。一方、「日本風情街」の営業は正常な商行為であり、一般的な地方都市の活性化事業に過ぎないという冷静な意見も見られる。不動産業者による投機目的の事業という見方もある。
「大連日本風情街」は大連市金州区にあり、大連市が進める「盛唐小京都プロジェクト」の一部として建設された。総面積は63万平方メートル。敷地内には商業施設、宿泊施設、娯楽施設などがある。街並みは日本の京都をモデルに、唐代中国と日本の建築スタイルを融合させて作られた。2019年7月28日に造成事業が始まった。「盛唐小京都プロジェクト」は大連市が45億元(約765億円)を投資して進めており、同市の「重点プロジェクト」とされている。
「大連日本風情街」にある店舗では、電気製品・食器・食品など、日本企業の商品が多く売られている。商店街前の広場には屋台が並び、ここでも日本の商品が主に販売されているが、大連市の特産品なども売られている。
関係者によると、販売できる商品は日本のものに限られているわけではなく、中国の食品なども販売されている。インターネット上の「日本企業しか出店できない」「日本の商品しか販売を許可していない」といったうわさは事実ではない。商店街では中国の商品も販売されており、出店者もほとんどが中国の企業だという。
ある政府関係者は、「(『盛唐小京都プロジェクト』は)東北アジアの文化観光拠点と位置付けており、今後は韓国やネパールなどの商品も販売していく予定」と話している。
Copyrights(C)wowkorea.jp 106