現代オリンピックの父、クーベルタン男爵。日本オリンピックミュージアムの前(画像提供:wowkorea)
現代オリンピックの父、クーベルタン男爵。日本オリンピックミュージアムの前(画像提供:wowkorea)
東京オリンピックで韓国選手団は「金メダル7個以上、総合順位10位以内」を目標に掲げている。前回2016年のリオデジャネイロ大会では金メダル9個を獲得し、総合順位8位だった。

イ・デフン の最新ニュースまとめ

東京大会は始まったばかりだが、韓国メディアからは、早くも目標達成を心配する報道が目立つ。聯合ニュースは26日、「五輪韓国代表 金7の目標達成に暗雲」との見出しで報じた。

韓国代表は27日現在、金4個、銀2個、銅5個で、総合順位7位につけている。

アーチェリーでは24日に新種目の混合団体で、25日には女子団体で、さらに26日には男子団体で金メダルを獲得。女子団体は1988年のソウル大会からの9連覇を達成し、驚異的な強さを見せつけた。

ムン・ジェイン(文在寅)大統領も連日、SNSで祝意を示している。男子団体の選手たちに向けては26日、「男子団体の金メダルは、リオデジャネイロ五輪に続く2連覇となるため、さらに意味が深い」とたたえた。

韓国は男女個人でも金メダルを獲得した場合、アーチェリーに関しては2大会連続で「全種目制覇」となる。

韓国は今大会でこれまでアーチェリー以外に柔道やフェンシングなどでもメダルを獲得しており、大会序盤の成績としては悪くないが、それにもかかわらず目標達成を心配する声が出るのは「国技」であるテコンドーの不振にある。

25日に行われたテコンドー男子68キロ級1回戦で、金メダル有力候補のイ・デフン(李大勲)選手がウズベキスタンの選手に敗れた。3位決定戦でも敗退し、メダルを逃した。イ選手は2012年のロンドン大会で銀、前回2016年のリオ大会では銅メダルを獲得。世界選手権やアジア大会なども制覇し、韓国テコンドー界の「看板スター」と言われてきた。

韓国は今大会のテコンドーでは6階級に出場。女子67超級でイ・ダビン選手が準決勝での大逆転劇で決勝に進出し、銀メダルを獲得したほか、男子58キロ級でチャン・ジュン選手、男子80キロ級でイン・ギョドン選手がそれぞれ銅メダルを取った。しかし、金メダルを獲得した選手はおらず、27日にテコンドーの全日程が終了した。韓国が五輪のテコンドーで金メダルを逃したのは今大会が初めて。

テコンドーは韓国の国技だが、2000年から五輪の正式種目となっており、今や世界に普及する国際的な格闘技となっている。

朝鮮日報は26日、「韓国の不振をめぐっては『韓国の武術であるテコンドーが世界化に成功したためだ』という逆説的な分析も出ている」と伝えている。記事は25日に米紙ニューヨークタイムズが「テコンドーが五輪でメダルをとれない国の希望になった」と報じたことを紹介し、「テコンドーが世界中に普及し、数百万人が鍛錬する武術となったことで、世界各地で宗主国の牙城を崩す選手たちが出始めたという分析だ」と解説した。

しかし、今大会の目標達成という観点では、お家芸であるテコンドーでの不振は大きなダメージとなっていることは間違いない。

韓国は、1976年のモントリオール大会で初めて金メダルを獲得してから、前回のリオ大会まで、夏季大会では通算90個の金メダルをとっている。今大会で10個の金をとれば、金メダル通算100個に達する13か国目の国となる。そうなると、来年の韓国大統領選挙を控え、「先進国入り」と共に大々的な政権宣伝の材料になるはずだ。

まだ東京オリンピックは続くが、コロナ禍の中でも「人類の祝祭」のために苦労しながら「平和の祭典」を準備してきた主催国・日本を貶め、前近代的な序列意識でマウントを取ろうとする韓国の動きも続いている。五輪ボイコット発言、将軍の横断幕・垂れ幕から、段ボルベッドや選手村の食への不満、競技場に現れたゴキブリぽい虫、開会式の「エンタメ性の足りなさ」の批判まで、韓国報道は正にその実例である。

開会式の時、各競技の「動くピクトグラム」が紹介されたことで、日本が1964年の東京オリンピックでピクトグラムを発明した事を世界にアピールする事は良かった。しかし、その流れで今やスマホ文化で喜怒哀楽の表現に不可欠で人類に愛されている世界の「EMOJI」が日本の「絵文字」から由来したことや、ゲームやアニメだけでなく、文学やファッションや学術や「QRコード」や素材技術など、各種産業において日本が成し遂げてきた「人類への貢献」をもっとアピールすべきだった。

2012年ロンドン五輪の開会式でイギリスが見せていた「産業革命の発祥地」や「医療保険の発明」や「ハリポッターの国」など、英国人の人類への貢献アピールに比べても、日本人は自己アピールが弱すぎる。その隙に入り込む韓国人は自己アピールが強すぎる。

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