北朝鮮が昨年3月に公開した砲撃訓練の様子=(労働新聞=聯合ニュース)
北朝鮮が昨年3月に公開した砲撃訓練の様子=(労働新聞=聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が29日午後2時ごろ、黄海上の軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)近くの海上で砲撃訓練を開始した。韓国軍の合同参謀本部が明らかにした。
 北朝鮮軍はNLLに近い韓国領の白ニョン島と延坪島付近の海上で砲撃訓練を始めた。今のところ、NLLの南側に砲弾は落ちていないという。韓国軍は北朝鮮の砲弾が韓国領に落ちた場合に備え、F15Kなど戦闘機4機を出動させ、警戒にあたっている。誘導弾高速艦や護衛艦、駆逐艦(KDX1)など、海軍艦艇も近隣海域で待機中と伝えられた。 
 韓国軍合同参謀本部は同日、「北の軍西南前線司令部が午前8時52分、韓国海軍第2艦隊司令部に電話通知文を送り、NLL付近での砲撃訓練計画を知らせてきた」と明らかにした。北朝鮮の計画では、同日中に韓国・白ニョン島東側にある北朝鮮・ウォルレ島と韓国・延坪島北西の北朝鮮・長在島の2地域で砲撃訓練を実施する。
 合同参謀本部は「北が通知した砲撃訓練地域はNLLの北側とはいえ、韓国軍は住民や船舶の安全のために訓練地域への接近を規制するなどの措置を取った。北に対しては、NLLの南へ砲撃する場合は強力に対応することを通知した」と説明した。
 国防部のキム・ミンソク報道官は29日の定例会見で、「我々の海上の方向に砲撃を行うのは挑発的な意味が多分に含まれている」との認識を示した。その上で、「先月のように我々の水域に砲撃する場合は挑発行為とみなし、断固として対応する」と述べた。
 北朝鮮は先月31日にも、韓国に通知した上でNLL北側から韓国側に向け砲撃訓練を即日実施した。砲弾のうち約100発がNLLの南側に落下し、韓国軍はNLL北側へ約300発を応射した。

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