【器興16日聯合ニュース】サムスン電子の一部半導体生産スタッフが白血病を患った問題で、同社が国内外専門機関と共同で作業環境の再調査を行うと明らかにした。
 同社半導体事業部・メモリー担当の趙秀仁(チョ・スイン)社長は15日、京畿道竜仁市の器興半導体事業場で、生産ラインを報道陣80人余りに公開しながら、国内外の公信力ある研究機関、学術団体と共同で再調査を行い、すべての疑惑を残さず解消すると述べた。
 サムスン電子半導体生産ラインで勤務していたスタッフの22人が、この13年間で白血病やリンパ腫を発病した。このうち10人(自社集計)が死亡した。このため労働界や医療界などが、生産工場や工程で使用する物質に発がん性があるのでは、との疑惑を提起した。先月31日には、2004年から同ラインに勤務し2007年に白血病と診断され闘病生活を送ってきた23歳の女性が死亡し、論争はさらに高まった。
 サムスン電子の生産ライン公開は、韓国産業安全公団などの調査にもかかわらず、この問題が社会的論争に広がり続ける兆しを見せている状況への対応策と受け止められる。
 これに対し、これまで白血病問題を提起してきた「半導体労働者の健康と人権を守る会」側は、サムスンは調査がきちんと行われるよう積極的に協力し、発病した労働者が産業災害補償保険を受け取れるよう、力添えすべきだと指摘した。
 サムスン電子はただ、半導体生産ラインの作業環境は安全だとする従来の立場を崩していない。
 発がん物質として取り上げられていた、はんだ付け作業場の煙については、松やにを燃やして出るガスで、局所排気装置(集めた汚染物をろ過する装置)を経て排気されると説明した。また、ソウル大学・産学協力団の調査で検出されたというベンゼン成分については、管理基準(1ppm)を超えておらず、空気中には露出していないとしている。



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