【ニューヨーク聯合ニュース】韓国銀行(中央銀行)の金仲秀(キム・ジュンス)総裁が韓国をはじめとするアジアの新興国について、目覚しい経済的成果を見せているものの、今後も持続成長が保障されるわけではないと指摘した。
 金総裁は非営利団体アジア・ソサエティーの招きで訪米し、18日(日本時間19日)にニューヨークの本部で米財界・金融界、メディア関係者らを前に「新興アジアの浮上と世界経済の回復」と題する講演を行った。
 アジアの新興国には、海外依存度の高さや先進技術の模倣、脆弱な金融市場など制約要因も多いとし、これらの問題点を認識し改善するよう促した。特に、国内需要の活性化による成長を模索する必要があるという。
 また、世界経済の回復と均衡発展に向け、金融危機がアジアまで広がらないよう防止するのが重要だと指摘した上で、グローバル流動性を管理できる国際機関がないだけに、各国の政策協調を強化すべきと強調した。
 韓国経済に関しては、今年は設備投資など内需を中心に前年比3%台半ばの成長率になるとしながらも、海外要因の影響を考慮すると当分は下方リスクも高いとの見通しを示した。今後も堅実な成長が期待されるが、中長期的には少子高齢化などにより成長率が次第に低下すると予想されるため、準備が重要と強調した。成長の潜在力を高めるには、質的な生産性主導型の成長に移行することが鍵になると説明した。

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