松谷氏は「鉄腕アトム」や「ジャングル大帝」などを描いた手塚治虫の特別展を準備するため訪韓している。特別展は京畿道・高陽で21日に開幕する第2回国際漫画芸術祭りで開かれる。
松谷氏は「手塚治虫が残したメッセージは戦争の残酷さ、平和の大切さ、命の尊厳だ。韓国の読者にもこういう点を感じ取ってもらいたい」と語った。
松谷氏と手塚氏の縁は1967年にさかのぼる。漫画雑誌の編集者と漫画家として出会った2人は数十年間、緊密な関係を続けた。松谷氏は1985年、手塚氏が設立した手塚プロダクションの社長に就任し、手塚氏の死後もその作品世界を紹介している。
松谷氏によると、手塚氏は印刷紙の3.5倍の大きさで原画を描いた。手塚氏は「そうすると隅々まで迫力を感じられる」と口癖のように言っていたという。特別展では原画を展示する予定だ。
松谷氏は1970年代から訪韓し、人気漫画家の申東憲(シン・ドンホン)氏らと交流を深めてきた。韓国漫画界に対し、「韓国でも大手出版社が漫画を発行しなければならない」と提言した。また、「韓国の漫画家は日本の漫画を勉強してはならない。古典小説、クラシック音楽、舞台などで霊感を得てほしい」と話した。
手塚プロダクションは来年5月、手塚氏のアニメ代表作の一つ「ブッダ」を韓国で公開する計画だ。
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