【議政府聯合ニュース】退役米国軍人がかつて化学物質を埋却したと証言したことで注目を集めていた京畿道富川市内の旧在韓米軍基地「キャンプ・マーサー」だが、採取した地下水を分析した結果、ダイオキシンは検出されなかった。京畿道保健環境研究院と当該自治体が28日に明らかにした。
 富川市は16日に飲料用ではなく生活用水として使用する地下水を1か所で採取し、道の保健環境研究院に分析を依頼した。検査の結果、ダイオキシンと発がん物質のテトラクロロエチレンは検出されなかった。やはり発がん物質のトリクロロエチレンは1リットル当たり0.002ミリグラムが検出されたが、基準値(0.03ミリグラム毎リットル)を下回っている。
 ただ市は、化学物質埋却疑惑が完全に払しょくされていないことから、近く深さ10~20メートルの土中から再度サンプルを採取し、ソウル大学に検査を依頼する計画だ。
 道保健環境研究院はまた、基地内に枯葉剤を埋めた疑惑が浮上している東豆川市の「キャンプ・ケーシー」など周辺6か所と坡州市の民間人統制線周辺の村3か所でそれぞれ採取した地下水の検査についても、枯葉剤主成分のダイオキシンをはじめテトラクロロエチレン、トリクロロエチレンとも検出されなかったと明らかにした。東豆川市と坡州市は、土壌のダイオキシン検査は行わない方針だ。
 京畿道は、ダイオキシンが検出された場合は米軍基地に対する環境調査を韓米軍地位協定(SOFA)案件として回付するよう中央政府に建議する方針だ。このため、15日に烏山市の米軍基地内などで採取した土壌のダイオキシン分析結果に関心が集まっている。
 平沢市では、地下水と土壌の汚染調査を行う計画だったが、地下水は採取しなかった。土壌の分析には地下水分析の倍以上の時間がかかるため、結果は7月中旬に出る予定だ。
 議政府市が27日に基地4か所で採取した地下水の分析結果も、7月中旬に出る見通し。

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