金長官(中央)と松本外相(左)、楊外相(右)による会見(外交通商部提供)=19日、ソウル(聯合ニュース)
金長官(中央)と松本外相(左)、楊外相(右)による会見(外交通商部提供)=19日、ソウル(聯合ニュース)
【京都19日聯合ニュース】外交通商部の金星煥(キム・ソンファン)長官と日本の松本剛明外相、中国の楊潔チ外相は19日、京都で会談し、東日本大震災を踏まえ防災と原子力安全分野での協力を強化していくことで合意した。
 会談後の共同会見で、3外相は「韓日中3カ国は、各国の安定と繁栄に影響及ぼす災害の管理と原子力安全分野における協力が重要だとの認識を同じくした」と述べた。今後開く韓日中首脳会談で可視的な成果を導出するとした。これに向け、年内に北京で3カ国防災担当相の会議を開き、具体的協力案を模索する。
 また、3カ国の協力は幅広く発展していると評価し、未来志向の包括的協力パートナーシップを引き続き強化していくという共同ビジョンを再確認した。特に、3カ国間協力促進に向けた連絡事務所の設立について、年内の早い時期に韓国内に設立できるよう積極的に協力していくとした。
 北朝鮮のウラン濃縮計画への対応と6カ国協議再開案など北東アジア情勢への対応案をめぐっては、韓日と中国の間の溝が浮き彫りとなった。韓日は、6カ国協議再開に先行し国際社会がウラン濃縮計画に断固とした対応を取るべきだと強調。これに対し中国は、6カ国協議を早期に開きウラン濃縮計画を含むすべての事案を協議すべきだとの立場を固持した。
 金長官は「北朝鮮のウラン濃縮計画は、国連安全保障理事会決議など国際規範、6カ国協議共同声明にも反するもので、安保理措置など断固とした対応が必要だ」と主張した。6カ国協議を再開するには、まず北朝鮮が非核化に向けた誠意を具体的な行動で示すべきだと強調した。また、核問題を含むあらゆる懸案について、南北間で対話する用意があると明言。南北対話を先に、6カ国協議再開を後にという基調を改めて掲げた。
 松本外相は、会談では北朝鮮ウラン濃縮計画に対する懸念が示され、核の不拡散に向けた東アジア地域協力と国際的努力が必要だとの認識を同じくしたと説明した。
 一方、楊外相は「中国は朝鮮半島非核化を一貫して支持し核の拡散に反対しており、6カ国協議とその共同声明で示した目標を堅持してきた」と紹介。6カ国協議は朝鮮半島情勢の緊張を緩和し、朝鮮半島非核化を進める効果的な枠組みだと主張した。国際社会は早期の対話再開に向け努力すべきだとし、各側が努力し朝鮮半島の非核化と関係正常化を実現すれば、北東アジアの安定を実現することができると指摘した。
 この日は会談開始に先立ち、松本外相が震災犠牲者への1分間の黙とうを提案。3外相と同席者全員が起立し、重い沈黙のなかで哀悼の時間を持った。
 松本外相は冒頭発言で、韓中の救助隊派遣と多くの救援物資支援に、日本国民に代わり感謝の気持ちをお伝えすると述べた。被害は大きかったが、日本は助け合いの精神で力をあわせ復興に向け努力すると述べた。東京電力福島第一原子力発電所の事故にも言及し、日本経済に対する不安感が広がっているが、一時的な影響にとどまるとの見方を示し、日本の経済基盤が揺らぐことはないと強く述べた。
 楊外相は改めて慰労と哀悼の意を表し、日本復興と支援に3カ国が力を合わせるべきだと力を込めた。中国政府と人民は大震災に大変心を痛めているとし、今後も日本が必要とする援助を提供すると約束した。
 金長官は、日本が苦境のなかで3カ国外相会談を開催したのは、それだけ韓日中協力を重要視しているという意味だと評価し、新たな3カ国協力の時代を作っていこうと力説した。
mazi38@yna.co.kr
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