【ソウル16日聯合ニュース】韓国政府は先月5日に黄海の南北境界水域で韓国側に漂流してきた北朝鮮住民31人のうち、帰還を希望する27人を16日に北朝鮮に送還する計画だったが、黄海の気象悪化により、実行されなかった。
 統一部当局者は、「黄海経由での送還に南北が合意したが、気象の悪化で今日中の送還は事実上、困難になった」と説明した。韓国政府として、送還に長く時間をかける理由はないとしながらも、安全を保障できない状況で船を無理に出すわけにはいかないと述べた。
 これにより、送還は早ければ17日に行われることになった。
 統一部の李種珠(イ・ジョンジュ)副報道官は16日午前、黄海海上の天候が(北朝鮮住民が乗っていた)5トン級の小型木造船の運航には安全上の問題があるように見えると指摘していた。
 北朝鮮住民31人は先月5日午前11時ごろ、黄海の仁川・延坪島付近で、海上の軍事境界線と位置付けられている北方限界線(NLL)を越え漂流しているところを発見された。南北は15日、このうち韓国への亡命(帰順)を希望した4人を除く27人を、黄海を通じ北朝鮮に送還することで合意した。
 韓国政府は黄海の天候が回復すれば、いつ、どこで(座標)、27人を乗ってきた船舶で送還するか知らせるとの立場を、北朝鮮側に伝える予定だ。これに北朝鮮側が同意すれば、送還が行われる。

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