これでロシアと共同開発した韓国初の人工衛星搭載ロケット「羅老(ナロ)号」(KSLV-I)に続き、純国産技術で製作する韓国型ロケットの開発事業が本軌道に乗ることになる。李柱鎮(イ・ジュジン)院長は、「純粋な国産技術による宇宙ロケットの開発は国力と総体的な科学技術力を象徴する。国の位置付けと信頼度を向上させ、国民の誇りを高めるものと期待している」と述べた。
研究院は、1.5トン級実用衛星を高度600~800キロメートルの太陽同期軌道に乗せる韓国型ロケットの開発と打ち上げ事業を、来年から2019年にかけ進める計画だ。総事業予算は1兆5449億ウォン(約1200億円)で、事業の主な内容は、ロケットのシステム設計、製作、試験をはじめ▼高推進力の液体エンジン開発▼ロケット試験および打ち上げ関連施設・装備の開発と構築▼ロケットの体系整備と運用能力の確保▼ロケットの飛行試験と実用衛星打ち上げ――など。
事業の中核となる韓国型ロケットの自力開発目標は2017年。この年までに大型液体推進機関と構造軽量化技術を確保し、ロケット開発に必要な基盤施設の構築を済ませる必要がある。発射台システムの変更と実用化計画も同年までに進める。
全長約50メートル、直径約3メートルの韓国型ロケットは、2段階構造の羅老号とは異なる3段階構造で、羅老号の完結版ともいえる。
安保・戦略面では、衛星の自力打ち上げ能力を確保することで、国の宇宙開発計画を安定的・独自的に遂行し、ロケット技術の自主権確立に寄与すると期待される。また、技術・産業的にも、先端技術と伝統技術の複合体である宇宙ロケット開発技術の確保により、国内関連産業への技術波及効果向上が予想される。国際・外交的には、国の経済規模にふさわしい水準の宇宙開発参加、国際的地位の強化に向けた適正宇宙技術の保有で、韓国の宇宙開発力を国際的に認められるとともに、国際共同研究開発事業への参加機会が拡大されるものと見込まれる。
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