劉教授は、石けんや洗剤に大量に含まれる界面活性剤の有機分子と、砂の主成分である二酸化ケイ素を組み立てる方法を用いて合成に成功。研究結果をまとめた論文を、科学ジャーナルとして世界最高の権威を持つ「ネイチャー」に10日付で発表した。
2ナノメートルは、ゼオライト物質において理論的に予想可能な最低の厚さ。この薄さにもかかわらず、この物質は摂氏700度の高温でも高い安定性を示すと研究陣は説明した。
ゼオライトは二酸化ケイ素とアルミニウムを主成分とする結晶性鉱物で、結晶内部には小さな分子が出入りできる無数のナノ細孔が規則的に配列している。ナノ細孔は、反応対象の分子が出入りすると触媒作用を起こす。こうした性質から、ゼオライトは世界的にガソリン生産や各種石油化学産業に最も広く触媒物質として利用されており、触媒としての可能性を高めれば大きな経済的付加価値が生じる。
劉教授は、極薄のゼオライト物質は分子が薄い層を通り容易に拡散できるため、石油化学プロセスで重質油の成分のように大きな分子を反応させる触媒に使用できると述べた。また、このゼオライト触媒はメタノールのガソリン転換における寿命が既存のゼオライト触媒に比べ5倍以上長く、経済効果が非常に高いと研究意義を説明した。
研究結果は今後、代替エネルギー資源の開発やグリーン成長に適した親環境・高性能触媒開発研究に直接的に活用されるものと期待される。
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