『シカゴ』リハーサル中の姿=5日、(聯合ニュース)
『シカゴ』リハーサル中の姿=5日、(聯合ニュース)
元女性歌手グループ<Fin.K.L.(ピンクル)>メンバーのオク・チュヒョンが、立て続けに大作ミュージカルで主演し、ミュージカル女優としての足場を固めつつある。京畿道・城南アートセンターでこのほど開幕した『シカゴ』に次いで、来月は『ブロードウェイ42番街』の舞台にも上がる予定だ。すでに『シカゴ』では昨年<ザ・ミュージカルアワーズ>主演女優賞を受賞しており、米ブロードウェイのプロダクション側も『シカゴ』韓国公演の成功を受け、ニューヨーク・ブロードウェイの劇場に太極旗入りのオク・チュヒョンの写真を掲げた。
 しかし、彼女はもっと遠くを見つめている。城南アートセンターでインタビューに応じたオク・チュヒョンは、これまでの努力が積み重なり水面の上に出たような気がしてうれしいと言いながらも、「少しずつ認められていく分、うぬぼれたり安心したりせず、より多くのものを見せたい」と語った。

オク・チュヒョン(Fin.K.L) の最新ニュースまとめ

 彼女のミュージカルへの道は平坦ではなかった。2005年に『アイーダ』でミュージカルデビューを果たし、こうしてミュージカル女優として認められるまで、”練習の虫”と呼ばれるほどの汗を流してきた。「適当にしたくはなかった。オク・チュヒョンという名のためにチケットが売れ行きがいいのではなく、本当にうまいという言葉を聞きたくて努力した」。『アイーダ』の時ははひたすら情熱だけで要領を得ないまま演じたが、料理にも順序があるように、これからは料理の手順を体得していく段階だという。成長した今なら、『アイーダ』ももっとうまく演じられるはずだと意気込む。

 『シカゴ』は米有名振付師のボブ・ファッシーの代表作で、1920年代のシカゴを背景に、ジャスの旋律と官能的な振り付けに殺人というテーマをからめ米国社会の恥部を風刺する。2007年から3年連続で主人公のコーラスガール、ロキシーを演じてきたオク・チュヒョンは、ブロードウェイの公演より韓国公演のほうが『シカゴ』をより熱く感じられる、と自信をみなぎらせた。「3回目なので気持ちの余裕はあるが、成熟したと思わせなければならず、すきを見せるわけにはいかない。幸いにも最初より熟れて呼吸もよく合っている」。スーツを着てもビキニよりセクシーに見えるのがボブ・ファッシーのダンスで、そうした面を十分味わえるはずだという。ベルマ役の歌手インスニについては、「大先輩と一緒にできて光栄。ベルマはロキシーが夢に描くスターで、劇中の設定が現実に似ている」とした。2人がぶつかるシーンでは、最初は先輩に向かって失礼な言い方をするようでやりにくかったが、今は舞台を目いっぱい楽しもうとしている。

 一方、来月にソウル・LGアートセンターで始まる『ブロードウェイ42番街』は1930年代の大恐慌期のブロードウェイ42番街を背景に、無名のコーラスガールが一躍スターダムにのし上がる姿を描いた作品で、彼女はスターになるペギーを演じる。華やかなタップダンスを披露するために早くも2月からけいこに入り、猛特訓のためにミュージカル『キャッツ』に出演していた昨年より体重は6キロ落ちた。

 オク・チュヒョンはこの2つの作品を「互いに性格は異なるが、両方ともクラシックながら今の時代を反映している。しんどい中でエネルギーを充電できる作品」と紹介した。『ブロードウェイ42番街』で『シカゴ』とは違うまた新たな面を見せられるという喜びに胸を弾ませている。
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