チョンさんはドラマ化された小説「マイスウィートソウル」などで知られる。江國さんは著作の多くが韓国でも翻訳・販売され人気を博しており、今回の訪韓に合わせ、辻仁成さんとのコラボレーション小説「左岸」「右岸」も国内で発刊された。
キム・ナムジュ の最新ニュースまとめ
日本文学翻訳家のキム・ナムジュさんの司会で進められた対談は、2か月前に結婚したチョンさんの近況から始まり、自然と女性作家の結婚観へと移った。結婚に対し、執筆と両立できるのかという声をたくさん聞いたというチョンさんは、個人的にはなぜその2つを同時にできないのか分からないとしながら、「作家が既婚でも未婚でも、プライベートな生活が文学や芸術に直接的な影響を与えることはないと思う」と語った。
一方の江國さんは、結婚の問題は小説家だけでなく仕事を持つすべての女性が直面する問題だとする。自身については「執筆している間は、家にいながらもまるでいないかのように家事もしないので、そういう意味では夫に少し申し訳ないかも」と笑った。ただ仕事を終えて夫の顔を見ると、久しぶりに会ったかのような気がして「テンションが上がる」という。
両氏は作品で、しばしば愛や恋愛を重要なテーマとして扱っているが、書きたいのは恋愛自体ではなく、それ以上のストーリーだと口をそろえる。
江國さんは、「愛が作品によく登場しているのは、愛は人を分かりやすく書ける素材のため」だと説明した。常に「前提のないもの」「瞬間的なもの」を書きたいと作品観を語った。
チョンさんも、究極的には愛という感情が何なのかについて細かく探ることはないとし、「愛でも友情でも、わたしたちが言う感情の裏に何があるのか、ロマンスとわたしたちの社会や制度がどんな関連を結んでいるのかに関心がある」と述べた。
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