黄禹錫(ファン・ウソク)教授チームの胚性幹細胞(ES細胞)をめぐる調査で、ソウル大学の調査委員会が10日の最終発表で「ねつ造」と断定したことについて、与野党はともに遺憾の意を表しているものの、今後の対応策については立場が分かれた。
 与党の開かれたウリ党は「研究検証体系の改善と生命工学研究支援の維持」に重点を置いている。一方、最大野党のハンナラ党をはじめ、民主党、民主労働党は「青瓦台(大統領府)の責任論」を提起し、辞意を表明している朴基栄(パク・キヨン)情報科学技術補佐官ら、関連人物の処罰と徹底した真相解明を求めている。

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 ウリ党の田炳憲(チョン・ビョンホン)報道官は、今回の事件で韓国の生命工学研究が萎縮してはならないと述べ「生命工学分野を体系的で実効性ある発展に導かなければならない」と強調した。しかし与党内でも、徹底した真相究明を求める声は出ている。鄭長善(チョン・チャンソン)第4政調委員長は「ES細胞研究関連の予算支援内訳と用途について調査し、責任を問うことも必要」との考えを示している。他の議員らからも、国会が真相を把握し責任者の処罰を明確に行うべきとの意見が出ており、やはり朴補佐官の免責は難しいとの見方を示している。

 ハンナラ党は党内に設置した調査特別委員会の金錫俊(ムン・ソクチュン)委員長が記者会見し、「政府の研究支援金のうち回収不可能な部分は科学技術部長官、大統領情報科学技術補佐官らに請求すべき」との見解を示すとともに、今後の対策を推進していく意向を示した。朴補佐官、金秉準(キム・ビョンジュン)青瓦台政策室長、陳大済(チン・デジェ)情報通信部長官らの責任究明も求めている。

 野党民主党の柳鍾ピル(ユ・ジョンピル)報道官も遺憾の意を表すとともに生命科学の発展と国益、難病患者らのためにも研究は継続されるべきと述べながらも、「科学者の良心を逸脱した行動」として、朴補佐官らの早急な処罰を求めた。

 民主労働党の朴用鎮(パク・ヨンジン)報道官は、朴補佐官らの問責は避けられないとした上で、黄教授を「英雄」にまつりあげるのに積極的に支援した盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領も謝罪すべきと主張している。


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