「チョ・ジヌンのせいで終わった」 悲鳴が噴出…証券街も泣き顔=韓国
「チョ・ジヌンのせいで終わった」 悲鳴が噴出…証券街も泣き顔=韓国
韓国で俳優チョ・ジヌンが少年時代の犯罪歴をめぐる騒動を受けて引退し、その余波が株式市場にまで飛び火して警戒ムードが広がっている。もともと不振だった CJ ENM に悪材料が重なり、個人投資家のため息が続いている。

 10日、韓国取引所によると、9日の CJ ENM 株は前日比 0.66% 下落した 6万500ウォンで取引を終えた。9月22日の場中最高値(8万2300ウォン)から約 26% も下落したことになる。8日に外国人投資家と機関投資家がそれぞれ 7億ウォンと 17億ウォン分を売却した影響だ。場中に記録した 6万300ウォンは今年6月以降で最安値だった。

 CJ ENM 傘下のテレビ局 tvN は、来年初めの開局20周年記念作品としてドラマ『シグナル2』を放送する予定だった。前作が大ヒットしたため、大きな期待が寄せられており、制作費だけで数百億ウォン規模と言われていた。

 証券業界でも、『シグナル2』の放送が CJ ENM の来年の業績回復につながると期待されていた。

 しかし、主演のチョ・ジヌンが騒動を機に突然の引退を表明し、放送の可否が不透明になった。高校生時代に強盗や性犯罪の容疑で保護処分を受け、少年院に送られていたという報道が出て世論が急速に悪化したためである。

 さらに、続編となる『シグナル』は中国との同時放送も協議されていたとされる。業界では、韓国コンテンツへの制限(いわゆる「限韓令」)以降、中国で公開される初のドラマになるのではないかと期待が集まっていた。

 特に「コンテンツはヒットするのに収益が伸びない」と指摘され続けてきた CJ ENM にとっては、大きな痛手となった。

 『シグナル2』を企画するスタジオドラゴンや、制作会社 BAエンターテインメントを傘下に持つコンテンツリー中央も、株価が連れ安となった。

 CJ ENM の今年第3四半期の業績は、売上高 1兆2500億ウォン、営業利益 176億ウォンと集計されている。しかし、メディアプラットフォーム事業で 33億ウォンの営業損失を記録し、テレビ広告売上も前年比 27% 減少するなど、同社を取り巻く環境は厳しい。

 こうした中、多額の資金を投入したコンテンツが予定通り公開できるかどうかまで懸念される事態となった。2018年に29万4900ウォンの最高値を記録した株価は、現在では6万500ウォン台まで急落している。株主の不満が高まる中、さらなる逆風が吹いた形だ。

 チョ・ジヌン騒動の影響で株価が下落すると、コンテンツ関連株のオンライン掲示板では個人投資家たちの嘆きが相次いだ。「『シグナル2』で株価がずるずる下がっていく」「もし『シグナル2』がテレビ放送ではなく OTT 配信だけになったら、さらに株価が落ちそうで心配」といった声が寄せられている。
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