好材料報道装い相場操縦の元記者ら摘発、112億ウォン詐取で逮捕・起訴=韓国
好材料報道装い相場操縦の元記者ら摘発、112億ウォン詐取で逮捕・起訴=韓国
韓国で、元記者を含むグループが、取引量が少ない銘柄の「好材料」を強調する記事を執筆し、株価をつり上げた。

 この相場操縦により、容疑者らは100億ウォン(約10億6700万円)を超える不当利益を得たとして、逮捕・起訴された。

 ソウル南部地方検察庁金融調査第2部は9日、資本市場法違反の容疑で、元経済新聞記者のA氏と証券会社出身の専業投資家B氏を逮捕・起訴したと発表した。

 両容疑者は2017年からことし6月までの間、犯行を繰り返した疑いが持たれている。2人は、特定の銘柄を事前に取得した後、好材料を盛り込んだ記事を作成し、株価が急騰した直後に売却するという手法を取っていた。この手口により、両容疑者は約112億ウォン相当の不当利得を得たとされる。

 捜査によると、2人は取引の少ない中・小型株や、事前に把握した上場企業の好材料情報を利用し、特定の銘柄に焦点を当てた記事を書いていた。

 犯行の初期には、A氏が勤務していた新聞社の報道を利用したり、特定の銘柄に関する記事作成を他の記者に指示したりしていた。その後は、他記者の名前を借りたり、実在しない人物名で記事を報じるなど、手口を巧妙化させていた。

 検察は先月21日、金融監督院資本市場特別司法警察局から本件の送致を受け、捜査を進めてきた。捜査初期から金融監督院とソウル南部地検が連携し、告発対象に含まれていなかった隠れた共犯であるB氏の存在を特定。A氏と共に逮捕に至った。

 検察は、容疑者らが取得した犯罪収益の還収を確実にするため、送致以前から、先んじて追徴保全を裁判所に請求していた。送致後も押収捜索などの補完捜査を実施し、犯罪収益で購入された高級ブランド品、ホテル会員権、仮想資産、借名株式などについて、追徴保全措置により責任財産を確保している。

 検察関係者は、「罪に相応する処罰が下されるよう公訴維持に万全を期すとともに、犯罪収益を最後まで追跡し剥奪する」とし、「金融当局と協力し、金融・証券犯罪に厳正に対応していく」と強調した。
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