北朝鮮、黄江ダムから無断放流の可能性…臨津江・必勝橋の水位が1メートル超に急上昇
北朝鮮、黄江ダムから無断放流の可能性…臨津江・必勝橋の水位が1メートル超に急上昇
北朝鮮が、韓国と共有している河川の臨津江上流にある黄江ダムから再び放流を実施した模様だと、韓国の関係当局が19日に明らかにした。

 韓国気候エネルギー環境省は、黄江ダムの放流の有無を確認するため、衛星画像で国境地域を監視している。同日午後3時ごろ、北朝鮮が黄江ダムから水を放流したものとみられると発表した。

 北朝鮮側は10日から断続的に雨が降り、17日と18日にも降雨が続いたことに伴い、洪水調節のための容量確保を目的として黄江ダムの貯水量を減らしたと推定される。

 漢江洪水統制所が発表した情報によると、韓国側で臨津江の最北端にある漣川郡の必勝橋の水位は同日午前7時ごろ、河川行楽客の避難基準である1メートルを超過した。しかし、北朝鮮側は今回も放流に関する事前通知をしていない。

 2009年9月には、北朝鮮が無断で黄江ダムから水を放流したことで臨津江下流で人命被害が発生する事態となった。これを受け、同年10月、韓国と北朝鮮は黄江ダム放流時に事前通知することで合意したが、北朝鮮側は2013年以降、合意を順守していない。

 韓国政府は臨津江流域を、必勝橋水位を基準に4段階で管理している。必勝橋水位が1メートルを超過すると河川行楽客の避難を勧告、2メートルは非洪水期の人命避難警報、7.5メートルは国境地域危機対応の関心段階、12メートルは国境地域危機対応の注意段階がそれぞれ発令される。

 気候エネルギー環境省のイ・スンファン水資源政策官は、「今月12日に黄江ダム放流の兆候を把握後、北朝鮮側が黄江ダムの水門の開閉を繰り返していることから、下流に被害が出ないよう必勝橋の水位を継続的に監視し、関係機関と連携し徹底的に対応する」と述べた。
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