金正恩氏発言巡り韓国の与野党が応酬、与党「平和協力求める」野党「強硬対応せよ」
金正恩氏発言巡り韓国の与野党が応酬、与党「平和協力求める」野党「強硬対応せよ」
韓国の与野党は5日、北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記が4日に平壌の武装装備展示会での演説で韓国に対する威嚇的な発言をしたことについて、それぞれ異なる見解を示した。

 革新系与党の共に民主党は北朝鮮に平和的な協力を呼びかけた。一方、保守系野党の国民の力は政府に強硬な対応を求めた。

 共に民主党のパク・ジヘ(朴智慧)報道官は同日、国会での記者会見で金総書記の発言に言及し、「北朝鮮は朝鮮半島と国際社会の平和と安定に向けた協力に加わってほしい」と語った。

 朴報道官は「李在明国民主権政府は、キム・デジュン(金大中)、ノ・ムヒョン(盧武鉉)、ムン・ジェイン(文在寅)大統領が継承してきた朝鮮半島平和体制構築の努力を引き継ぎ、平和に向けた努力を続けている」とし、「朝鮮半島と国際社会の平和・安全に向けた対話と協力の提案に前向きに応じるよう求める」と促した。

 続けて、共に民主党は「朝鮮半島の平和と安定のため、引き続き努力する」と表明。一方、国民の力は「北朝鮮の脅威が続いている。そのため、連休中も安保体制を万全にすべきだ」と強調した。

 ソン・ボムギュ(孫範奎)報道官は論評を通じて、「金正恩氏の脅迫は、自身の権力基盤の強化と南北または米朝関係で優位に立とうとする戦略だ」と指摘。また、「金正恩氏の挑発的な言動と比べ、韓国政府の対北朝鮮政策は安易で心もとない」と主張した。

 続けて、「友好国との同盟を強固にし、北朝鮮の挑発意欲を前もってそぐべきだ」とし、「政府は北朝鮮の脅迫に明確かつ毅然として対応する必要がある」と求めた。

 この日、北朝鮮メディア「朝鮮中央通信」の報道によると、金総書記は前日、平壌で開かれた軍事装備展示会で、「韓国の領土が決して安全な場所ではないことを、彼ら自身が認識すべきだ」と語った。
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