李氏はこのほど施行された「放送メディア通信委員会設置法」が自身の憲法上の権利を侵害したとし、憲法裁判所に違憲かどうかを判断するよう求めた=(聯合ニュース)
李氏はこのほど施行された「放送メディア通信委員会設置法」が自身の憲法上の権利を侵害したとし、憲法裁判所に違憲かどうかを判断するよう求めた=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の大統領直属機関として放送や通信に関する規制などの業務を担う放送通信委員会の委員長(閣僚級)を務めた李真淑(イ・ジンスク)氏が2日、警察に拘束されたことが聯合ニュースの取材で分かった。放送通信委員会は放送メディア通信委員会への改編に伴い、9月30日に廃止され、李氏も委員長を免職された。

 ソウル永登浦警察署が江南区にある李氏の自宅を訪れて拘束令状を執行し、李氏を連行した。

 警察は李氏が出頭要請に3回以上応じなかったため、裁判所が拘束令状を発付したと説明した。適用された容疑は、公職選挙法違反と国家公務員法違反だ。 

 李氏は尹錫悦(ユン・ソクヨル)前政権下の2024年7月に放送委員長に任命された。当時野党だった「共に民主党」の主導で国会に提出された弾劾訴追案が可決され、同年8月から今年1月まで職務停止になった。

 李氏は24年9月にユーチューブチャンネルに出演し、共に民主党を非難する発言をしたが、警察はこのときの発言が公務員としての政治的中立を損なう行為とみなすとともに、今年6月の大統領選の事前選挙運動にあたるとして国家公務員法違反と公職選挙法違反の容疑を適用した。

 憲法裁判所は今年1月、李氏に対する国会の弾劾訴追を棄却したが、監査院は7月、李氏が公職者として政治的中立を維持する義務を果たさなかったとし「注意」処分を下し、共に民主党や市民団体が刑事告発した。

 李氏の弁護士は聯合ニュースの取材に対し、国会の日程により出頭できないと届け出をし、口頭でも連絡していたが拘束令状が執行されたと説明した。


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