大統領室によると、李大統領は22日から26日まで5日間の日程で、第80回国連総会高位級会議に出席するためニューヨークを訪問する。193か国の加盟国のうち7番目に基調演説を行う李大統領は、23日(現地時間)に「非常戒厳令発布事態を克服した韓国の世界舞台への復帰」を宣言する予定だ。12月3日の非常戒厳令発布事態を克服して民主主義を奪還した経験を国際社会と共有し、平和と人権など普遍的な価値に寄与する意志を明らかにするものとみられている。基調演説を行った後、李大統領は韓国の民主主義の回復力に大きな関心を示しているアントニオ・グテーレス国連事務総長とも会談を行う。
先立ってウィ・ソンラク国家安保室長は19日、ブリーフィングを通じて「国連の支援のもとで戦争の危機から民主主義を固守し、恩恵を受ける国から与える国に成長した韓国が再び戻ってきた」と述べ、「国連創設80周年であり韓国解放80周年でもある今年、世界の強国として平和・開発・人権問題に寄与していることをアピールしていく」と説明した。韓国の単なる国際社会への「復帰」ではなく、責任を負担する強国としての立ち位置を示すメッセージを出すものとみられている。
24日には韓国の大統領として初めて国連安全保障理事会の公開討論を主宰する。議題は「AIと国際平和・安保」だ。先端技術が安保に及ぼす影響について議論し、これまでの安保を越えて技術や経済領域にまで議題を拡張するものとみられている。李大統領はこの他にもフランス、イタリア、ポーランド、ウズベキスタン、チェコなどの首脳と会談を行う。
今回の米国歴訪のもうひとつの軸は経済だ。米国到着後ラリー・ピンク世界経済フォーラム議長兼ブラックロック最高経営者(CEO)と会談を行い、AIやエネルギー分野での協力案について議論する。世界最大の資産運用会社のCEOと会談を行うことで、韓国の先端産業に世界の資本を誘致しようとする試みとみられている。さらに米議会議員との会談や在米同胞との懇談会などを通じて政治的・社会的ネットワークの拡張も行う予定だ。
最終日には米ウォール街の金融関係者や韓国の企業人らとともに韓国経済説明会投資サミットを開く。このサミットで韓国政府の経済政策を説明し、海外からの投資を要請するものとみられている。大統領室の関係者は「AIなど先端分野での協力と投資計画が発表される可能性がある」と伝えた。
ただし、今回のニューヨークでの滞在スケジュールにはトランプ大統領との会談予定はない。ウィ室長は「最近トランプ大統領と会談を行っており、10月にも会談を行う可能性がある」として「今回は日程上予定にない」と明らかにした。10月末にキョンジュ(慶州)で開かれるAPEC首脳会議にトランプ大統領が参加する可能性が高いため、両首脳の会談はその時になされるものと予想されている。
ウィ室長は「民主主義の危機を克服した韓国が国際社会に戻ってきたことは、単純な復帰でなく国際社会に責任を負う国としてより寄与することができる立場で国連の会議に出席する」と述べて「国連は多国間外交の舞台であり、世界経済の中心であるため、韓国経済や国民生活の再生も併行して行われる見通し」と説明している。
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