イ・ビョンホン主演映画「仕方ない」、ベニス受賞ならず…パク・チャヌク監督「すでに大きな賞をもらった気分」
イ・ビョンホン主演映画「仕方ない」、ベニス受賞ならず…パク・チャヌク監督「すでに大きな賞をもらった気分」
世界で最も古い映画祭である第82回ヴェネツィア国際映画祭が11日間の旅程を終えた。 映画祭の最高賞である「金獅子賞」は、米インディーズ映画界の代表監督であるジム・ジャームッシュ監督の「ファーザー・マザー・シスター・ブラザー(Father Mother Sister Brother)」が受賞した。 13年ぶりの韓国映画競争部門進出で期待を集めたパク・チャヌク監督の「仕方ない」の受賞は不発に終わった。

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サングラスをかけたまま授賞台に上がったジム・ジャームッシュ監督は「多様な映画の祝祭である映画祭を用意し、私に特別な栄誉を抱かせてくれて非常に感謝する」として「映画の制作を共にしたすべての人々にも感謝を伝える」として感想を明らかにした。

続けて彼は「いつも新しく学ぶ立場で、まだどうすれば良いか分からなくて恐ろしいと言った黒沢清監督の言葉に同感する」と付け加えた。

「ファーザー・マザー・シスター・ブラザー」は両親と成人の子供の間の微妙な関係を描いた3部作形式の長編映画だ。 「ファーザー」は米国ニュージャージー、「マザー」はアイルランドのダブリン、そして「シスターブラザー」はフランスのパリを背景にしている。 アダム・ドライバー、シャーロット・ランプリング、ケイト・ブランシェットなどが出演した。

先立って同作はカンヌ国際映画祭進出が予想されたが、今回はヴェネツィアを選んで早くも注目を集めた。 ジャームッシュ監督の競争部門進出が、今年のヴェネツィア映画祭が収めた大きな成果の一つだという評価が出たりもした。 ヴェネツィア映画祭のアルベルト・バルベラ芸術監督も「カンヌがこれまで勝利してきたが、ことし彼はヴェネツィアにいる」と自ら祝ったことがある。

ただこの最高賞受賞は予想外という反応が多い。 ロイターは「今回の作品は肯定的な評価を受けたが、当初金獅子賞候補には選ばれなかった」と伝えた。

ロイターは「パク・チャヌクの『仕方ない』は好評にもかかわらず、受賞には失敗した」などと伝えた。 APは「金獅子賞は審査委員大賞を受けた『Hind Lazaの声』と無関係の『仕方ない』等、大きな呼応を得た作品を抜いた異変」と評価した。

先立って海外主要メディアは「仕方ない」に対する好評と共にヴェネツィア受賞の可能性を高く予想してきた。 故キム・ギドク監督の「嘆きのピエタ」以後13年ぶりの韓国映画ヴェネツィア競争部門進出であるだけに韓国内でも大きな期待を受けた。

BBCは「この作品は国際的な大成功をおさめる可能性が大きい」と展望し、インディワイヤーは「パク監督が精巧に演出した失職複数風刺劇『仕方ない』はヴェネツィアで必ずどんな賞でも占めるだろう」と報道していた。

パク監督は受賞失敗にもかかわらず「大きな賞を受けた気分」と感想を述べた。 パク監督は授賞式直後、現地取材陣に「私が作ったどんな映画より観客の反応が良くてすでに大きな賞を受けた気分」と話した。

まだ挑戦は終わっていない。 「仕方ない」は来年開かれる米国アカデミー映画賞(オスカー賞)で「パラサイト半地下の家族」に続き、もう一度韓国映画受賞に挑戦する。 4日、映画振興委員会は「世界が共感する悲劇をユーモアで作ったアイロニーでアカデミーが歓呼する作品」とし選定背景を明らかにした。

「仕方ない」という解雇された家長マンス(イ・ビョンホン扮)が家族と子供たち、苦労して用意した家を守るために再就職に乗り出し起きる物語を盛り込んだ。 ドナルド・ウェストレイクの小説「THE AX」が原作だ。 韓国内では今月24日に公開を控えている。

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