韓国初の国産超音速戦闘機「KF21」(空軍提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
韓国初の国産超音速戦闘機「KF21」(空軍提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】韓国政府は29日、2026年度(1~12月)の予算案を発表した。国防予算は過去最大規模の66兆2947億ウォン(約7兆1700億円)で、今年度比8.2%拡大した。国防予算の伸び率は08年度(8.7%増)以来の高水準となる。

 李在明(イ・ジェミョン)大統領は25日に行ったトランプ米大統領との首脳会談後、国防費を増額する方針を表明していた。

 国防予算の増額分は初級幹部の待遇改善や将兵の福祉向上、次世代ステルス戦闘機や人工知能(AI)、ドローン、ロボットなどの先端武器の研究開発に投入される。

◇初級幹部の報酬引き上げ 将兵の給食費も増額

 政府は初級幹部の待遇改善や教育・訓練、給食など将兵の福祉向上に関する予算を拡大する。

 初級幹部の報酬は最大6.6%引き上げる。当直手当や戦闘能力強化費なども増額する。

 3年間凍結された将兵の給食単価は一日1万3000ウォンから1万4000ウォンに引き上げる。

 AI教育を全将兵に拡大し、教育用ドローンを全部隊に普及する。

 予備軍の訓練費は動員1型は8万2000ウォンから9万5000ウォンに、動員2型は4万ウォンから5万ウォンに引き上げる。

◇最先端戦闘機に2兆4千億ウォン 未来戦に備えロボット・ドローン投資拡大

 防衛力改善費は未来戦に備えるため、最先端戦闘機やAI、ドローン、ロボットなど先端武器の導入に集中的に投入する。

 韓国初の国産超音速戦闘機「KF21」の開発・量産事業予算は1兆3000億ウォンから2兆4000億ウォンに拡大する。

 KF21はステルス設計が一部反映された第4.5世代の戦闘機で、試験飛行を経て26年から戦力化される。性能改良を行い、第5世代のステルス戦闘機の開発を目指す。

 KF21の開発で蓄積した戦闘機技術力を生かすため、636億ウォンの予算をかけて次世代ステルス戦闘機の研究に着手する。

 未来戦に備えたAIやドローン、ロボットなど先端国防技術への投資予算は5000億ウォンから8000億ウォンに拡大し、民間の宇宙技術を活用したドローンとロボットの研究開発も進める。

◇報勲関連予算も拡大

 朝鮮戦争などで犠牲になった人たちを支援する報勲補償金を5%引き上げる。

 参戦者が死亡した場合、低所得の配偶者に月10万ウォンの生計支援費を支援する手当を新設する。

 報償金や手当引き上げ、支援対象拡大により、報勲関連予算は約1000億ウォン増加した5兆1988億ウォンで編成された。


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