海洋水産部は10日、ノリの価格が安いときに買い入れ、高騰したときに放出する方式の備蓄制度を導入するため企画財政部と協議中だと発表した。
今年の水産物備蓄関連の予算は1751億ウォン(約186億円)。ただ、海洋水産部が備蓄する品目はスケソウダラ、サバ、イカ、タチウオなど魚類6種と天日塩だけで、ノリのように養殖が可能な水産物は備蓄品目ではない。
同部の田載秀(チョン・ジェス)長官は先ごろ、聯合ニュースとのインタビューで「養殖水産物は生産予測が可能なため備蓄しなかったが、今後は養殖水産物にまで備蓄を拡大しなければならない」とし、養殖水産物のうちノリの備蓄を始める必要があると強調した。
乾ノリの備蓄は1979年から2006年まで行われていた。価格暴落や品質低下などの理由で中断されたが、約20年ぶりに政府が再導入に乗り出した。
昨年もノリ価格の高騰を受け備蓄が必要だとの指摘があったが、同部は同10月にノリ産業競争力強化策を発表したときに備蓄は検討していないと明らかにしていた。しかし、今年に入ってもノリの価格が高止まりし、備蓄制度導入に方向転換した。
昨年は中国と日本のノリ生産が振るわず韓国のノリの輸出が急増し、国内で乾ノリの価格が跳ね上がり、東遠F&B、CJ第一製糖など大手食品メーカーも味付けノリを値上げした。
同部は乾ノリの備蓄に向けて、備蓄予算の増額を企画財政部と協議中だ。
海洋水産部側は、気候変動で漁業生産量の変動性が高まった上、輸出量の急増で国内の供給量が不足する可能性があり、ノリの備蓄の必要性が高まったと説明した。
乾ノリの価格は昨年春から急騰し、高止まりしている。平均小売価格は昨年7月以降、1枚130ウォン台が続いている。
韓国農水産食品流通公社の集計によると、今月8日時点で乾ノリの平均小売価格は10枚1347ウォンで平年(952ウォン)より41.5%高い。
乾ノリ10枚の年平均価格は2023年の1019ウォンから昨年は1271ウォンに上昇。今年は1384ウォンまで上がった。
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