ICカードをタッチして地下鉄の改札を通る利用者(資料写真)=(聯合ニュース)
ICカードをタッチして地下鉄の改札を通る利用者(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国・ソウルの地下鉄を運営するソウル交通公社は7日、不正乗車の法的責任を問うシステムを運用し、これまでに約130件の訴訟を起こしたと発表した。同公社は一例として、65歳以上に支給される地下鉄の無料パスを通勤に使用していた30代の女を取り締まり、1900万ウォン(約200万円)の運賃を請求したが支払いを拒否したため、刑事・民事の両面で責任を問い、裁判所が女に遅延利子を含め2500万ウォンの支払いを命じる判決を言い渡したと明らかにした。不正乗車に対する割増運賃の請求訴訟としては過去最高額の支払い命令となった。

 同公社は不正乗車を巡り、昨年22件の民事訴訟を起こし、約40件の強制執行を行った。今年も7月末時点で12件の民事訴訟を起こし、20件の強制執行を行ったという。

 同公社は取り締まりから徴収まで不正乗車に関する処理のすべてを体系的に管理する内部システムを運用している。また、不正利用者が割増料金を支払わなかった場合、詐欺罪や便宜施設不正利用罪の容疑で刑事告発している。

 同公社は啓発活動の実施、各種学校への文書発送、横断幕の設置などを行っているが、不正乗車は続いているという。2022~24年の3年間で、年平均約5万6000件の不正乗車を取り締まり、約26億ウォンを徴収。今年は7月末時点で3万2325件を取り締まり、徴収額は15億7700万ウォンとなっている。

 ビッグデータや監視カメラを利用した取り締まりシステムなども積極的に活用している。同公社の関係者は「不正利用者に最後まで法的責任を問う一方、明白な犯罪行為であるという認識が広まるよう最善を尽くす」と述べた。


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