スリランカ出身の労働者がフォークリフトに縛り付けられた状態で嘲弄(ちょうろう)される場面が映像で公開され社会的な物議を醸す中、政府レベルの労働者監督と類似業種における全数調査が実施される。
24日雇用労働部(部は省に相当)は23日にメディアで報道された羅州のれんが製造事業場で外国人労働者がれんが製品とともに縛られた状態でフォークリフトで運ばれるなど、労働権が脅かされる事態が発生した点を認知し、この事業場に対しすぐに企画監督に着手すると明らかにした。
特に今回の事件の深刻性を考慮し、外国人労働者に対する暴行、職場内いじめの有無などに対する徹底した事実関係の確認とともに、賃金未払いなど労働関係法全般に対する監督まで実施するとの立場だ。
また、依然として一部の労働現場で外国人労働者に対する差別と過酷行為などが発生していることが確認されただけに、類似の事件が発生しないよう労働条件が劣悪な農村地域を中心にさまざまな機関の通報、過去の通報履歴の分析などを通じ追加的な事業場の企画監督を推進する予定だ。
この事件はスリランカ国籍の30代の移住労働者Aさんが共に働く労働者らからいじめを受けた事実が明らかになったことで問題が露見した。
フォークリフトにテープで縛り付けられたAさんを撮影した58秒の映像には、同僚らが笑いながら嘲弄する場面が映っている。映像の中では「自分が悪かったと言え」などの発言も確認された。
Aさんは度重なるいじめに耐えきれずクァンジュ(光州)全南移住労働者ネットワークに助けを要請し、団体はこの映像と事実関係を確認した後、きょう羅州市庁前で記者会見を開いて強力な真相究明と責任者処罰を促す予定だ。
全南移住労働者人権ネットワークは、「許されない事件が産業現場で発生した」とし、「この事件は単純ないたずらやハプニングではない、明白な集団的人権侵害であり犯罪行為」と指摘した。また、「政府は羅州の事例を契機に移住労働者の労働環境の実態調査と制度改善に乗り出すべき」と強調した。
雇用労働部のキム・ヨンフン長官は、「今回の事件は社会的弱者である外国人労働者の労働人権を深刻に侵害する黙過できない重大な犯罪であり、共同体の価値を損なうもの」とし、「法律違反事項が確認される場合は厳正に対応し、今後、外国人労働者の労働権を厚く保護できるよう外国人雇用事業場に対する先制的な予防監督もさらに徹底していく」と明らかにした。
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