ソウル高検庁舎を後にする尹前大統領=(聯合ニュース)
ソウル高検庁舎を後にする尹前大統領=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領は5日夜、「非常戒厳」宣言を巡る内乱事件を政府から独立して捜査する特別検察官による2度目の事情聴取を終え、帰宅した。

 同日午前9時に特別検察官の事務所が設置されたソウル高検に出頭した尹氏は午後11時54分ごろに庁舎を後にした。出頭時と同様に報道陣の質問には答えなかった。

 特別検察官チームは午前9時4分から聴取を開始した。午前中は尹氏が今年1月に大統領警護処に対し、独立捜査機関「高位公職者犯罪捜査処」による自身の拘束を阻止するよう指示した容疑について取り調べた。

 午後は尹氏が非常戒厳宣言前に閣議の定足数11人を満たすために特定の閣僚だけを呼び出し、残りの閣僚の戒厳宣言審議の権限行使を妨害した疑惑、最初の戒厳宣言文の法律的欠陥を補完するため宣言後に虚偽の戒厳宣言文を作成した疑惑、大統領警護処に対し軍の司令官らが使う盗聴防止用携帯電話の情報を削除するよう指示した容疑、戒厳宣言の名分と正当性を確保するため北朝鮮からの攻撃を誘発し、戦争または武力衝突を引き起こそうとした外患容疑について調べた。

 聴取が深夜に及ぶという予想もあったが特別検察官は午後6時34分に聴取を終了した。

 尹氏は供述を拒否することなく本人の立場を明らかにした。聴取終了後は夕食も取らずに午後11時半までの5時間にわたり調書に問題がないか確認した。

 特別検察官側は尹氏の供述内容を検討した後、再出頭を求めるか、尹氏の身柄を確保するため拘束令状を請求するかを決定するとみられる。


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