釜山地裁は25日、証拠隠滅や逃亡の恐れがあるとして、2人の逮捕状を発付した。警察関係者は「外国人に一般利敵と軍事基地法の容疑を適用し逮捕したのは初めて」と明らかにした。
釜山市内の大学で知り合った3人は2023年4月から24年6月まで、同市内にある海軍作戦司令部付近でドローンを飛ばし、海軍基地内部や同司令部に寄港した米空母「セオドア・ルーズベルト」(10万トン級)を違法に撮影した疑いが持たれている。
警察は3人の出国を禁止し、捜査を進めてきた。
3人は23年2~3月に留学生として韓国に入国し、大学の博士課程に在学していた。
警察は3人がドローンや携帯電話を使い、9回にわたって撮影した写真172枚、動画22本を確認した。その一部はTikTok(ティックトック)など中国のSNSに投稿し、無断で配布された。
違法撮影に使用したドローンは中国メーカーの製品だった。警察関係者は「問題のドローンは製造社のアプリに加入した後に写真や動画を撮影できるため撮影すれば中国現地のサーバーにすべての資料が転送される」として、「そのため、軍などでは当該製造社のドローンを使っていない」と説明した。
男らは警察の調べに対し、「同好会のオタク」などと供述したという。警察関係者は「趣味による活動の範囲を超えるレベルだが、誰かから指示を受けたことは確認されていない」と述べた。
24年6月25日、海軍作戦司令部近くの山中でドローンを飛ばしていた3人は巡回中だった軍関係者に捕らえられ、警察に身柄が引き渡された。この日は当時の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領がセオドア・ルーズベルトに乗艦し、韓米の軍関係者を激励していた。
警察の関係者は「長期間にわたって韓米の軍事基地や軍事施設を違法に撮影してインターネットに無断で配布し、外国に軍事情報を転送した行為」とし、「国の安全保障を脅かす重大な安全保障侵害犯罪と判断し、捜査を進めた」と説明した。そのうえで、「軍事施設などを無断で撮影し、インターネットに流布する行為は国の安全保障を脅かす重大な犯罪」と強調した。
警察は近く、事件を検察に送る予定だ。
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