◇完全体での活動再開 来年か
既に兵役を終えているJIN(ジン)とJ-HOPE(ジェイホープ)以外のメンバーは、RM(アールエム)とV(ブイ)が6月10日に、JUNG KOOK(ジョングク)とJIMIN(ジミン)が同11日に、SUGA(シュガ)が同21日に除隊や招集解除を迎える予定だ。
BTSのグループとしてのアルバムは2022年6月発表のアンソロジーアルバム「Proof」が最後で、コンサートは同年10月の韓国・釜山での公演が最後となっている。
ファンらが完全体での活動再開を待ち焦がれるなか、BTSが所属する総合エンターテインメント企業、HYBE(ハイブ)の幹部はBTSのグループとしての復帰について度々言及しており、期待を高めている。
ただBTSがメンバー全員の兵役終了後すぐに新譜をリリースしたり、コンサートでファンの前に立ったりすることは容易ではないとの見方が支配的だ。全世界のファンが首を長くして待っていただけに、それにふさわしい完成度の新譜と公演を準備するために時間をかけるためだ。
HYBEのイ・ジェサンCEO(最高経営責任者)は3月の定時株主総会で「メンバー復帰後、活動に向けた準備や作業のための時間を要する。事務所側もトップレベルの作曲家たちと話し合いながら準備しているが、アーティストたち(BTSのメンバー)の熟考と準備が必要だ」と説明している。
このため完全体での活動再開は早くても年末ごろ、準備に時間を要す場合は来年の後半になるとの見方が出ている。
メンバー最年長のJINが6月28、29両日の国内公演を皮切りに8月まで日本や米国、欧州などでコンサートツアーを行うことも全員での活動までに時間がかかることの理由となっている。
◇「活動第2幕」のメッセージにも注目
メンバー最年少のJUNG KOOKを除くと全員が30代となる「活動第2幕」でBTSが楽曲や活動を通じて伝えるメッセージについても、全世界のファンの耳目が集中する。
BTSは2017~18年に「自分自身を愛しよう」というメッセージがこめられた「Love Yourself」シリーズをリリースするなどし、大きな反響を呼んだ。
BTSについて研究する韓国外国語大のセミオシス研究センターのイ・ジヨン教授は、メンバー7人がソロ活動のための訓練を積み成功を得たことで、再び一体になれば以前とは比較にならない成熟した音楽やストーリーが出てくるはずだと期待を示したうえで、「兵役生活を送ったことで、さらに成熟したメッセージを出して多くの人たちの心を動かすだろう」と述べた。
BTSの完全体での復帰が、新型コロナウイルスの世界的大流行時に急成長した後に「停滞期」に入ったK―POP市場に活力を与えるとの期待感も少なくない。
韓国音楽コンテンツ協会運営の音楽チャート「サークルチャート」の音楽専門データジャーナリストの分析によると、昨年のK―POPのアルバム販売は前年より17.7%低下している。
同協会のチェ・ガンホ専務理事は「昨年後半から世界的な経済不況もありK―POP市場は苦戦している。(メンバーがソロ活動を成功させた)BTSが活動を再開すればK―POP産業の拡張をけん引してくれるだろう」と期待をこめた。
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