トランプ側近「新教皇はマルクス主義者、吐き気がする」
トランプ側近「新教皇はマルクス主義者、吐き気がする」
米国のドナルド・トランプ大統領と親しい関係にある共和党の活動家、ローラ・ルマー氏が、新たに選出された教皇を「マルクス主義者」と非難した。

 ルマー氏は8日(現地時間)、自身のX(旧ツイッター)アカウントにこの内容の投稿を行った。アメリカ出身のロバート・プレヴォスト枢機卿が新教皇に選出されたというニュースが流れた直後、彼女は「これが新しい教皇だ。彼は反トランプ、反MAGA(Make America Great Again)、国境開放を擁護し、フランシスコ教皇のような完全なマルクス主義者だ」と書き込んだ。

 さらに、ルマー氏は「カトリックには何の期待もできない」「バチカンにまた一人のマルクス主義者の操り人形が現れた」とも主張した。

 ルマー氏は若手の極右活動家で、過激な陰謀論を信奉し、外国人嫌悪やイスラム嫌悪を公然と表明することでよく知られている。彼女は共和党所属ではあるが、議会や政府に公式の肩書きはなく、しかし前回の大統領選ではトランプ大統領と強い政治的つながりを持つとして注目された。

 トランプ大統領の就任後、ルマー氏と面会した直後に国家安全保障会議(NSC)の職員が解雇され、物議を醸したこともある。トランプ大統領がルマー氏の助言を受け入れたのであれば、非公式の立場の、しかも全体主義的な考えを持つ人物と国政を論じるという危険な行為だとの指摘があった。

 ルマー氏はその後、新教皇の過去のSNS投稿などを掘り起こし、非難を続けた。レオ14世として即位した新教皇は、実際SNSで政府関係者への批判的なメッセージを発信するなど、現トランプ政権の姿勢に否定的な立場を取ってきた人物だ。ルマー氏は、彼が今年に入って副大統領J.D.バンス氏に対し「彼は間違っている。主は隣人への愛にランクをつけない」と述べ、政府の外国人排斥政策を批判したメッセージを投稿したことを引き合いに出し、「吐き気がする」と記した。

 レオ14世は初の北米出身教皇である。英語を話す人物が教皇に選ばれたのは、1154年即位のイングランド出身アドリアヌス4世以来、実に871年ぶりとなる。

 彼は中絶や同性愛に反対し、女性聖職者の任命にも否定的で、概ね保守的な人物として知られており、ルマー氏が彼を「マルクス主義者」と非難するのは事実とはかけ離れている。バチカン内部でも、レオ14世はフランシスコ教皇と比べて中道的な人物と評価されている。

 ただし、レオ14世はドナルド・トランプ大統領の就任以降、新政権の排他的な外国人・移民政策には否定的な見解を示し、注目を集めたこともあった。

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