尹大統領　医学部定員増へ改めて意思＝「医師、国民に勝てない」

【ソウル聯合ニュース】韓国政府が発表した大学医学部の入学定員増に反発する専攻医（研修医）らが一斉に辞表を出すなど集団行動を取っていることについて、尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領は１９日、過去の政権のように医学界に屈せず、医師不足の解消に向けた改革を推し進めるとの意思を示した。複数の関係者が伝えた。　　

　韓国政府は２０１４年に遠隔医療の導入、２０年には今回と同様に大学医学部の入学定員増を推進したが、医学界の激しい反発を受けて失敗に終わっている。尹大統領はこの日、側近から専攻医らが集団で医療の現場を離れているなどの報告を受けた際、医療改革を最後まで成し遂げる意思を示したという。

　特に医学界の一部で「政府は医師に勝てない」との声が出ているとされることについて、「医学界は国民に勝てない」と指摘。そのうえで医療は国防や治安と同様に国の重大事との認識を示しという。

　尹大統領は韓悳洙（ハン・ドクス）首相との会合でも「国民の命と健康を守るため対応に万全を期してほしい」と指示したという。