2019年11月8日、韓国海軍が東海上で北朝鮮の木造船をえい航している(統一部提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
2019年11月8日、韓国海軍が東海上で北朝鮮の木造船をえい航している(統一部提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮住民4人が24日、小型の木造船に乗って朝鮮半島東の東海上の軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)の韓国側に入り、亡命の意思を示したことが分かった。韓国当局は4人の身柄を確保しており、合同調査を行って移動経路や亡命意思などを確認する方針だ。

 韓国の軍や海洋警察によると、同日午前7時10分ごろ、北東部の江原道・束草の東約11キロの海上で操業中だった韓国漁船が北朝鮮の小型木造船を発見した。海洋警察は「おかしな船がいる」との通報を受けて出動し、北朝鮮住民4人が乗船していることを確認した。

 海洋警察は海上で4人の身柄を確保し、政府の合同情報調査チームに引き渡した。軍や情報機関・国家情報院など関係当局が4人を安全な場所に移送し、合同調査を行うとみられる。

 北朝鮮の木造船が移動した航路は確認されていないが、NLLを越えて韓国側に入ったとみられる。NLLを越えた際に制止されず韓国側に入り、漁民の通報で見つかったと判明した場合、軍と海洋警察の海上監視体制に不備があるとの指摘が出そうだ。ただ、軍合同参謀本部は「レーダーなどの監視装置で北の小型木造船を確認し追跡していた」として、「この過程で木造船を見つけた韓国漁船からの通報があった」と明らかにした。

 北朝鮮住民が東海上で亡命を試みたのは2019年11月以来、約4年ぶりとなる。当時、北朝鮮住民は南北軍事境界線がある板門店を通じて北朝鮮に強制送還された。今年5月には朝鮮半島西の黄海上のNLLを越えて北朝鮮漁船が韓国側に入った。


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